箱雑記ブログ

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漫才ライブ『4分×2本』関東版A

カリカ主催の漫才ライブ初回、行ってきました。
開演前とライブ後会場にかかってたのがくるりの「NIKKI」でした。家城さんブームなのかな?個人的にくるりで1、2を争うくらい好きなアルバムだったりする。


パンクブーブー/カリカ/POISON GIRL BAND/ラフ・コントロール/チーモンチョーチュウ/エリートヤンキー


MC:POISON GIRL BAND吉田/エリートヤンキー
※以下はタイトルではなくネタ概要を勝手に書き出したもの*1
[1]
チーモンチョーチュウ:野球
ラフコントロール:孫が欲しい
POISON GIRL BAND:部屋探し
エリートヤンキー」:運動会
パンクブーブー:野球の審判
カリカ:雨の日に傘をささない
[2]
チーモンチョーチュウ:鍋
ラフコントロール:30円
POISON GIRL BAND:夜眠れない
エリートヤンキー:おまわりさん
パンクブーブー:新婚夫婦
カリカ:20分の徒歩


年末の例の漫才頂上決戦に向けて漫才やりますよ、というあからさまな心意気そのままの、4分の漫才を2本ずつ見せるだけのライブ。シンプル且つストイックなライブという印象でしたが、これがそのシンプルさ以上にバラエティに富んでて見所が多くて、短い時間にぎゅっとまとまっていて、見ていても気持ちの良いライブでした。すごく面白かった。
思ったのですが、ある程度M-1界隈において地位が築かれているザッツ漫才!のような人たちではなくて、漫才の潜在能力はありつつ、経験値や技術等においてまだ伸びしろがありそう、というタイプの人たちが集まっている印象を持ちました。誤解を恐れずに書くと、「埋もれている漫才師の奮起」というような。ポイズンだけはちょっと違うかもしれませんが(笑)


MCとして出てきたのが、ポイズン吉田さんとエリートヤンキー橘さん。てっきりカリカが出てくると思っていた私達も唖然(笑)なんでも、ライブ前にMCを決めるくじ引きをしたのだそうで(カリカらしいなあ)初からみ状態のこの二人がそれを引き当てた、と。
最初に橘さんが引いたとき、他のメンバーが一斉にMCやりたくない空気を発したそうで、吉田さんも「俺絶対やだと思った」と愛のないお言葉。
とはいえ、リハーサルで先輩相手に「吉田さん以外と出来ないんですね」などと、空気を和ませるためとはいえ言えてしまう橘さんは逆に頼もしい(笑)
そんなMCに、阿部さんは相方さんに「俺が隣にいないとイキイキしてますね」とか言い出したりするくらい(笑)まあまあいい雰囲気に見えましたよ。
オープニングから、カリカによる「新ネタ」「ありネタ」の定義についての話などを聞かされて、要するになんでもありかーと思ったわけです。ちなみにカリカ的には「ウケるまでが新ネタ」であり、家城さん曰く「だから俺らルミネなんて毎回新ネタだからね」ということらしい・・・(笑)
ちなみに、年末の頂上決戦と同じく、ちゃんとネタ時間4分で警告音(「ホーホケキョ」という鳴き声)が鳴り、4分15秒(でしたか?)で強制暗転。


エリートヤンキーは、この中でダントツに後輩でありながら、2本ともにお見事のひとことです。私が知る数少ないエリートヤンキーの漫才において一番と二番の漫才を惜しげもなく持ってきて、ばしっと決めていったなあ、と。なんて潔いんだ。
もちろん、先輩主催のライブで彼らが一番後輩なわけで、初回で下手なものは見せられないというプレッシャーもあったかもしれませんけど、それにしても爽快なくらい気持ちよく笑わせてくれました。運動会のネタ、何回も見てるけど笑ってしまう(笑)堂々としてて、肩の力が抜けてて、物怖じしない人たちだなあと素直に感心。
それにしても良いネタを持ってきたから、来月からが多少心配なんて余計なことも考えたりしたのですが(笑)考えてみたら、運動会のネタにしろおまわりさんのネタにしろ、結構短いスパンの中で作ってきてるんじゃないのかな?と思い、だとしたら見る側がそんな心配は本当に余計なことかもしれないなあ。なんだか見るたびに好きになるので不思議です。


チーモンチョーチュウは、白井さんが開演時にもまだ会場にいないという大遅刻をかましたそうで(笑)どうりで白井さんの髪の毛が寝起きモードだったはずだです。それでネタ順1番を引き当てるあたりはさすがとしか。
それでも1本目ネタあわせが出来ていない割にはかなりしっかり出来てたあたり、チーモンらしいなあと思ったりしました。2本とも見たことないネタだったけど、鍋のネタは案外正当派っぽい漫才で、嫌いじゃなかったかも。


ラフコンの場合は、ルミネで仕事があるということで2番手にてネタをやってました。ラフコンのネタって最近なかなかコンスタントには見てないんですが、実はこの人たちって相当ふり幅広い漫才できるっぽい?と思ってびっくりしました。重岡さんが毎度しっかりやってくれるなあというのは当然として、森木さん、実は上手なんだよなあ、なんて失礼な感想もありました(笑)
1本目も良かったけど、2本目の漫才がかなり好きだった(笑)ああいうのも出来るんですね、この人たちは。


ポイズンの漫才を2本まとめて見ることも新鮮でしたが、そもそも最近ポイズンのネタを見れてなかったので、改めて見てやっぱりいいわーと思うに至りました。
1本目のネタは去年のM-1準決勝で見たネタで、あの時は奇跡のように出来がよくて(笑)その後ルミネvsbaseでも見たときはそれほどでもなく(笑)でもこの日見たらやっぱりすごく面白かった。前にも書いたような気がするけど、本当に同じネタを同じように出来ない人たちです。良くも悪くも。
2本目はどうやら私が行きそこなったちょこっとライブでやっていたネタらしいのですが、これまた抜群にポイズンらしくてばっかだなあーと(笑)「夜眠れないのは棍棒持ったおじさんが部屋にいるから」ってもう意味が分からない。棍棒に対抗して金属バットとか、おかしいなーおかしいよ。
ちなみにネタ中に「お前にまた迷惑かけるわ」と阿部さんが言い出すと、ネタとはいえ「“また”?」などと笑ってしまう我々でした(笑)


パンクブーブーが、どっちも抜群に面白かった!2本目の漫才、ちょっと毛色が違うなーと思いつつも、同時にパンクブーブーらしいなーと思わせてくれるあたりがさすが。哲夫さんの、多彩さとうまく見てるこっちの予想をすかしてくれる様がいつも好きだなあと思います。あと、普通に黒瀬さんて出来る人だなあ、とか。
「それ王子様の理屈だよ?」で爆笑した。素晴らしい言葉選び(笑)


カリカですが、カリカの新ネタ(と見ましたがどうでしょう)の、しかも漫才を2本もまとめて見られるというのは贅沢です。去年のM-1では、カリカ節絶好調のもはやコントだよね、というネタをたくさん見られましたが、この日の漫才は、いわゆるカリカカリカらしい「漫才」でした。ちゃんと漫才だったなあ、とまずそんな感想が出てくるのもどうかと思うけど(笑)
1本目は、前半とても普通なまともな漫才で、他の芸人さんならいざしらず、やっているのがカリカであるという点に若干の違和感を覚えたりしましたが、後半の乾く・乾かない論争あたりからは盛り返した印象。そんなものをわざわざ論議する展開になるというのがものすごくカリカだーと嬉しくなりました。
俄然好きだったのは2本目で、「スキップがいつか日本を変える」という流れに至っては好きすぎて嬉しすぎて笑いながら感動した(笑)スーツでスキップとかずるい。林さんという存在はどんな時でもどんな場面でも何をしていてもずるいです。あのフォルムで芸人、という異常さに改めて気付かされる(笑)あの人の存在そのものがものすごい武器なのだと再認識。
見てたときは2本目の方がすき、と思ったのだけれど、こうやって思い返してみると、1本目後半の奥の深さがじわじわくるかも?カリカの漫才は引きずるんですね。
ネタはどうあれ、本気度はしっかり見せ付けられてしまって、これを見てしまったら、どうしたって今後も見届けたくなっちゃうよなあ。私はほとんどのカリカファンの皆様がきっとそうであるように、カリカのコントを何よりも愛しているのですが、カリカは漫才においても、他ではなかなか味わえないものをこれでもかと与えてくれるので、やっぱり好きだなあと思うわけです。
ただ、やっぱり私が個人的に思う、カリカに対する一番揺さぶられるポイントって、「ちゃんとした漫才をしっかりやる」という、M-1で勝ち抜くためのポイントとのバランスがすごく難しいんだな、と改めて思った。私は去年の準決勝や敗者復活のカリカで涙出るほど笑ったけど、去年の結果を見る限り、あれは勝ち抜ける漫才ではないということなんだろうからなあ。悩ましい。


というわけで、4分を2本ずつでかなり早い時間にエンディングへ。エンディングでは時間があり、まったりとトークを。白井さんが遅刻した話の流れで、吉田さんが「決勝当日は12時集合ですよ」と言ってから、どういうわけか吉田さんへのM-1マメ知識質問会状態に。色々と聴きたい一同が我先にと挙手する中に阿部さんがいて、でも気付いてもらえないという不思議(笑)哲夫さんがボケていたとはいえ、違和感がないのはどういうこと(笑)ちなみにカリカは何故か敬語で吉田さんに質問(笑)
「楽屋は全員同じ部屋」「お弁当は3種類ある」←ここで歓声が上がる(笑)「笑い飯麒麟などの常連組はばくばく食べるが慣れていない組はそうはいかない」「待ち時間の過ごし方はそれぞれ、ネタあわせをする、敗者復活を食い入るように見る、等様々」「2006年の前説はロシアンモンキー」「今までのM-1決勝の前説で初めてウケた」「ポイズンのネタよりもウケた(by吉田さん)」「プラン9の人々がそれぞれ吉田さんのところに『あれ誰?』と聞きにくるほど」「過去の前説はあべこうじさん、ハイキングウォーキングなど」・・・などなど。
聴いてるこちらもかなり興味深い内容でした。その場にいられる人間にしか知りえないことですね。そうだそうだ、このメンバーの中ではポイズンだけが決勝経験者だった、とこの流れで思い出すのもどうかと思うのですが(笑)この人たちは良くも悪くも、ファイナリストの貫禄に乏しい(笑)こういうのは嫌いじゃないです。
そういえば2006年決勝最下位を一番引っ張ってるのはあんただろ!と菊地さんにずばり言われて笑う吉田さんでありました(笑)そのとおりです。


というわけで、大満足でした。コンパクトで濃密で楽しかったー。見る側も気持ちよく見られるボリュームだったかもしれません。腹八分目くらいのほうが、次回が余計に楽しみになるかもしれない(笑)
次は関東版Bが今月21日、関東版Aの次回は4月。もうチケット発売してるのですが、チケットぴあを見たらまだ残ってました。も、勿体無い!やっぱり平日だと厳しくなるのかな。
あと、結局「関東版てことは関西版もあるの?」という疑問は未だ解明されず。MC二人がちゃんと「関東版」とライブタイトルで言っていたから、それなりに意味があってついてるんだとは思うのですが。謎が謎を呼びます。

*1:殴り書きのメモそのままなので、見た人ですらなんのこっちゃという概要。