箱雑記ブログ

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bananaman Punch

バナナマン傑作選ライブ『bananaman Punch』を見てきました。
ベストなので、いわゆる過去の名作コントをやってくれたわけですが、もうそんなの、当たり前のように面白くて楽しくて大変に幸せな空間だったのでした。
バナナマンについていけば、とりあえず間違いの無いものが見られるというのは、なんだかこの人たちを前にするとなんでもないことのように思えるけれど、そんなのは考えるまでもなく、ちょっとやそっとの凄さではないのですね。

以下、コント内容が分かる感じの感想なので、残りの公演を見に行かれる予定の方はネタバレ注意です。

半分くらいは生で見たことのあるコントでした。
つまり残り半分は、私にとっては新ネタみたいなものです。なんて贅沢!
赤鬼と青鬼のことは、バナナマン好きの友人から「いいんだよー」と聴いてはいたけれど、初めて見るのが生のコントというのは、本当に私はラッキーだと思った。お話も、二人の無邪気な遊びぶりも、最後のひとことも、全部が全部好みで好みでどうしようかと。10秒前まで笑ってたのに、最後のひとことを聴いて暗転と同時にぶわーと泣けてる私は本当にこういうのに弱い(笑)
バナナマンには笑いながら泣けるネタが結構あるけれど、どれも共通して素敵だと思うのは、湿っぽさやあからさまな泣かせの演出がないこと。あっさりした空気だからこそ感じられるものの効果を、きっと設楽さんはすごくよく分かっていらっしゃる。

secretive personもloserもちょくちょく見たネタだけど、なんだろうなーオチも展開も知ってるのになんでこんなに面白いんだろう。secretive personの、設楽さんのぼんやりキャラが巧妙かつ絶妙で見ていていろんなところをくすぐられて可笑しいったら。どんどんヒートアップしていく日村さんの挙動に釘付け。一見マトモには見えない人がまともな理論を振りかざしているというのでひと捻り、それがどんどんオーバーヒートしていくにつれマトモなのにマトモには見えなくなってくるところでもうひと捻り、笑わされてしまうんですよね。
最後の2人4役のコントは、お話としてちょっと普通に素敵だし、それ以上に当然ながら面白いし、なんだろうあのディテールの強烈さは。日村さんのあのビジュアルでの女の子役は、リアリティというよりはディテールが大袈裟になってるってことだと思う(笑)でもそれが絶妙。
赤えんぴつでは、出だしの音を設楽さんがつかめず3回ほどやり直すというちょっとしたハプニング。最初ネタかと思って見てたよ。
ハプニングといえば、mountainでは日村さんの振り回す手の指がぶつからないはずのところで設楽さんの顔に当たってしまうハプニング。
エンディングでのお二人曰く、2週間空いての東京公演だったのでいろいろありますね、とかなんとか(笑)
まったく問題ないです。ハプニングにコントのリズムや空気が損なわれることもなく(このへんもバナナマンの凄みを感じる)心置きなく笑い転げることができましたから(笑)

下らないコントがあって、ちょっとしたドラマを感じるコントがあって、大笑いしたりほっこりしたり何だそれって思ったり、バナナマンのライブは見ていてどんどん幸せになります。敷居が高いわけでもなく、でも同時に懐の深さを感じられて、とことんキャパが広くて、当然思い切り笑えて、きゅんときたりほろっときたり唖然としたりして忙しくて忙しくて、相変わらず最高です。
たとえば、バナナマンのライブに誘ってくれるような男の人はすごく素敵だと思うわけですよ。ウルフルズサンボマスターのライブに行くような男の人に感じる良さと同じジャンルというか(笑)
8月には毎年恒例の単独ライブが決まっているそうです。待ち遠しいなあ。

ライブが終わって、別の席で見ていた友人達(私の友達の中でもずば抜けてバナナマン好きの友達)に、今日のコントどのくらい見たことあった?という話をしたところ、ひとりの子は「全部見たことあった」って、そりゃすごい(笑)
私のような中途半端にネタを知っている客も、友人のように全部見たことあるという客も、ひっくるめて全員を楽しませてくれるというのも、すごい力量だよなあ。

あんまり赤鬼と青鬼のコントが大好き!泣いた!と私が散々喚いていたので、そんな友人二人にDVD販売コーナーにてペポカボチャをものすごい勢いでオススメされる (笑)
お話っぽいのが好きな私は、ペポカボチャは絶対好きだから!と・・・こっちは金欠だというのにー。
折りしもDVDの物販コーナーには、ダブルブッキングの黒田さんがスタッフさんと店番中だったのですが、私がDVDを買ったとき、スタッフさんの口添えもあって(というか口添えに負けてという感じ。笑)消費税分を黒田さんが請け負ってくださったのでした。もちろんポケットマネーで(その場で小銭出してた)
ダブルブッキングに消費税を奢ってもらってバナナマンのDVDを買った一般客が、この世の中で他に存在するだろうか。
黒田さんには足向けて眠れません。ありがとうございます。「言いふらしてもいいですか?」と聞いたところ、「ぜひ言ってください!」とのことでしたので、ここで黒田さんの気風の良さを大公開させていただきました(笑)
というわけで、私の家のペポカボチャのDVDは軽いいわくつき、なのでした。