箱雑記ブログ

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「GIANT KILLING」(綱本将也/ツジトモ)

久々に、何の予備知識もなく本屋で見かけて「あ、面白そう」と思って1巻だけ買った漫画がめちゃくちゃに面白かったので思わず吐き出し。お金がないというのに、恐らく週があける頃には出ている分全部買い揃える自信がある(笑)
弱小サッカーチームのお話なのですが、主眼は選手ではなくて監督、そしてクラブチームそのもの。それが面白い。もちろん選手も物語の重要なファクターではあるのですが、メインはあくまで弱小クラブチームをフロントや地域、サポーターの関係などをひっくるめて描いていくもので、その中心は監督。
最近あまりにも漫画を読まないので分かりませんが、監督がヒーローで、選手やスタッフ、フロントなどを巻き込んでの「クラブチームの成長」物語というのが、個人的には抜群に新鮮です。
監督がヒーロー、というあたりがたまりません。この監督がまたすごく魅力的なんだ。かつて日本代表にもなったことのあるプレイヤーが、一度離れた(捨てた、とも言われる)チームに戻ってくる、その前にはイングランドのアマチュアチームを3年間でプレミアリーグのチームと戦えるほどに強くした実績があったりするところもしびれますが、監督としては若い年齢で且つゆるくていい加減に見える昼行灯なキャラクター、でも実は優れた手腕を持つ、なんてあたりはすごく正しく漫画のヒーローで、そりゃ面白いよ、と。
彼を取り巻く選手やフロントのキャラクターも魅力的だし、何より地域ぐるみでクラブチームを強くしていく、なんて眩しいテーマ、サッカー好きとしてはやっぱり見逃せない。スポンサーに下りられたらチーム運営が厳しくなる、とか、資金がなくて選手を放出してしまう、とか、そういういわゆる裏方の部分の細かなところがリアルなのもいいなあ。
リアリティと漫画的醍醐味のバランスが素晴らしいので、ぐいぐい引き込まれます。
久々にいい買い物をした!と本当に嬉しくなったので書いてみました。どのくらい人気の漫画なのか全然分からないのですが、とにかく続きが楽しみ。

GIANT KILLING(1) (モーニング KC)

GIANT KILLING(1) (モーニング KC)