箱雑記ブログ

色々まとめています

更新しました。

1/3(祝)の新春ガンガンライブ【昼】
1/6(土)のJET GIG

まとめてふたつ、覚書を更新しました。
ガンガンライブは夜公演も行ったのですが、日帰りの都合上途中までしか見られなかったので、覚書はどうするべきかと検討中。
JET GIGは、ネタも面白かったのですが要するにしずるのMCを残しておきたかっただけです(笑)
しずる好きの方が見ていただければ十分かと(あとスリムクラブ好き)(いるのか?)

「一瞬の風になれ」(佐藤多佳子)読了。
姉から、「絶対にいいから今すぐ読め」と年末に死ぬほど言われたので、正月休みを利用して全3巻読みきりました。
これがものすごく良かった。最近読んだ本の中では一番かもしれない。
陸上の、しかもスプリント競技の話。
才能ある努力家と、そのそばにいる真の天才たちの話。
高校生が限りある時間の中で自分のやれることを心から追求して目指すものへ手を伸ばしていく話。
本当に良かったです。作者さんはもともと絵本作家さんだったみたいで、文体は一人称口語体、でもそれが全然鼻につかず、さらっと読める。
そのくせ、競技のスタート時の震えるような緊張感がものすごくリアルに感じられて、最後の方は読んでいるだけなのに息が止まりそうになるほど。
情緒豊かに主人公とその周辺が描かれて、高校生らしさは終始損なわれず、なのにノスタルジーではなくてもっと率直なダイレクトな、スポーツや人と人との関係性とかの、根本的な感情を湧き上がらせてくれるのがまたすごい。懐かしいなあ、と思って読んでませんでしたから。あんまり主人公の葛藤やらなにやらが真摯に描かれているから、そんなことを思う暇がない。
もちろん話の流れには苦しい展開や辛い事実が見えてくるけど、決してただ暗く湿っぽくなることはなく、どん底の傍らには必ずそれとは反対の明るさが寄り添ってたり。
登場人物はそれぞれ魅力的で、男の子にも女の子にも胸がときめきます。基本的には過剰なキャラはついてないんだけど、天才たちに関しては癖があるのが常だし、それはもうしょうがない、というかむしろリアリティがある(笑)先生がまた、いいんだよねえ。スポーツ物は、監督たる先生の人物設定ってものすごく大事だと思います。
走ることへのひたむきさに打たれるのはもちろんのこと、チームメイトとの距離感とか、兄弟の距離感とか、人と人とのつながりがそれぞれが本当に印象的。恋も友情も。
少しでもスポーツをやったことがある人は、読んでてたまらなくなることが何度もあると思う。スポーツだけじゃなくて、あらゆることに関して、努力とか嫉妬とか挫折とか後悔とか感動とかをしたことがある人には、もれなく残るものがあるような気がします。
大好きだなあ、これは。たびたび読み返したくなる本になるかも。

姉は私に、「賞とったり映画化決まったりする前にとにかく読め」と言ってきましたが(笑)気づいたら直木賞候補らしいじゃないですか。王様のブランチでも2006年度1位とかで紹介されてたらしいし。
とりあえずそれを知る前には読みきったのでよかった(笑)

思うに、絵本作家さんという人たちは、絵本というごくシンプルな媒体の中に、自分が表現したいことを内包して描くことに長けているから、こんな風に何気なく、わざとらしくなく、すっきりとそのくせ鮮烈なお話を書けるのではないかな、と思いました。
大人になってから絵本や童話に夢中になる、というのが、ちょっと分かった気がする。この本とか、いしいしんじとか読んでると、そういう気分になります。
そういえば「プラネタリウムのふたご」(いしいしんじ)も読了しました、年末に。これも良かったなあ。姉が、「いしいしんじとか高村薫は、最後の数十ページのために何百ページを読むみたいなところがある」と言ってたのですが、私も同じことを思っていたので笑ってしまった。私はここに原りょうも加えたいところ(笑)
ちなみに、2006年に読んだ本で私の一番(といってもたいして数読んでないけど)は、やっぱり「麦ふみクーツェ」(いしいしんじ)でした。これは不動。

自分で買ったまま読んでなかったりする本がかなりある上に、お誕生日にもらった本もあったりして、読めてないのに手元にある本が今結構多いです。
入手した順にこなしていこうかな・・・(笑)

一瞬の風になれ 第一部  --イチニツイテ-- 一瞬の風になれ 第一部 --イチニツイテ--
佐藤 多佳子 (2006/08/26)
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