箱雑記ブログ

色々まとめています

クーラーが効き過ぎていけない。

週末から風邪引きです。
朝起きてダメだと思ったら休むと決めているのですが、私は基本的に体が頑丈に出来ているようで、薬を飲めばある程度持ちこたえられます。さすがに残業はせずに帰ってきましたが。
熱はなくても喉がずっと痛いのと、相変わらず職場の冷房が強すぎるのが辛い。喉は痛すぎて耳まで痛いです。

マークスの山」(文庫)読了。
もう何度目かの読み直しなので、今更感想がどうのと言うのもなんですから省略。
ストーリーとは別に、高村薫の文章はなんて執念深いんだろうといつも思います。ひとつの文章ごとに分厚い執念がこめられてるような気がしてならない。単純に一文が長いからかもしれないけれど、多分それだけじゃなくて、心理を生々しく思うくらいに掘り返して掘り返して痛々しいくらいの剥き身になった状態を描いている感じ。人間心理の表現にそこまでするか、と思うそれが執念のように感じるのかなあ。
泥のような世界とそこでもがく泥臭い人間をそのまま描くからこそ、その中でわずかに光るものが異様に美しく感じるのかも。
高村作品では優しさや寂しさや強さ弱さ憎悪偏愛なんてものに過去現在の要因が加わってその他いろんなものが全部複雑に組み上げられてこじれまくっていて、その捩れた様子がどういうわけか抜群に魅力なんですね。不思議。
登場する人間も魅力だけど、それ以上に彼らが形成する空間が魅力というか、関係性が魅力というか。

・・・ここまで書いてから読み返してみて、相変わらず自分の高村語りは気持ち悪いなーと思いました(苦笑)
文庫を読み返すとどうしてもハードカバーを読み返して相違点をつつきたくなるけれど、手元にハードカバーの「マークスの山」がないので、「我が手に拳銃を」を読み返してます。久々。