箱雑記ブログ

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ずしゃる

隔月開催となったずしゃる、ご本人も言ってましたが通常の形のずしゃるは4月以降ということで、見る側としても久しぶりに見られるなーという感じでした。今月もしっかり面白かったのでやっぱり今年のずしゃるはすごい。
以下感想です。極力ネタバレを避けているつもりですが、概要等は分かってしまうと思いますのでご注意ください。

ゲスト:ロッチ/犬の心

(※コントのタイトルは便宜上つけたもので、正確なものではありません。)
・しずるコント:撮影のエキストラ
・しずるコント:刑事の聞き込みの内容
・しずるでトーク
・ゲストコント
  犬の心:部下と眼鏡の上司
  ロッチ:娘さんをください
・ゲストとトーク
・企画「演技力で乗り切れ!人狼ゲーム!」

今年に入ってのゲストを招いてのずしゃるにおいて、今までのゲストの皆様は東京での様々なライブで活躍している芸人さんが多かったのに対して、今回はしずるの先輩で且つしずるにとって以前から関わりの深い芸人さんが二組で、今までとはまた少し違った展開がありそうなゲストだな、とわくわくしてたのですが、フタをあけてみればまったく接点が無いはずのゲスト二組の間で興味深い話題が出たりして、ゲストがロッチと犬の心でなければ生まれない相乗効果が見られて楽しすぎました。
今のずしゃるが、しずるは勿論のこと、ゲストの芸人さんの魅力を新たに享受できる場であることは今までも感じていることでしたが、その上でゲストとゲストの関わりにちょっとした縁が見つかったりするのは、ゲストとしずるの引きの強さなのかもな、と思いました。コカドさんが数年前に好きで見ていた3つのブログのうちのひとつが押見さんのブログだなんて!この日のずしゃるの機会がなかったら、この先も判明することがなかったかもしれない、判明はしてもそれが押見さん本人に伝わることもなかったかもしれない、と思うと、縁てあるなあ、その場がずしゃるだったのは素敵なことだなあ、と。

ゲストのロッチと犬の心、いぶし銀!というイメージでしたがいぶし銀だからこその素晴らしい安定感と面白さで、本当にさすがとしか。
どちらもホストであるしずるとは気心知れすぎてる印象だったので、逆に今までのゲストさんのようなぴりっとした心地よい緊張感とは別の空気になるのかなーと想像してたのですが、実際は前述の押見さんのブログの件などもあって和気藹々というより不思議な縁で盛り上がるという予想の斜め上をいく楽しさでした。そもそもしっかり芸歴を重ねている芸人さんなので平場のブレなさは本当に素晴らしくて安心して笑っていられるという。押見さん相手にブログ大好きが行き過ぎて逆にいじってるみたいなリアクションになるコカドさんは勿論ですが、中岡さんの要所でじわじわと面白い立ち振る舞いはやっぱり唯一無二で素敵、見ていてずっとほっこりしながら笑ってしまいます。
そしてやっぱりどこにいても押見さんをとりまく面白さは本当に見事だなあと。ほぼ初対面に近いロッチからまさかのブログという押見さんを語る上で鉄板の素材が出てくるなんて、やっぱり押見さんは凄い。平場の犬の心にわくわくするのは、押見さんが生み出す隙のようなものが笑いに繋がる様が絶対的に信頼できる気がするからかもしれないです。その横にいる池谷さんがとことん飄々とした佇まいなのがまた痛快で、コンビバランス素晴らしいな!と思います。

しずるの新ネタ2本、どちらも面白く!1本目の撮影のエキストラのネタ、池田さん扮するエキストラが仕掛けるボケの数々がどれも強いパンチで、回数を重ねてもクレッシェンドに強くなっていくのが面白くていいなあ、と。笑いたいところでドンと笑えるって気持ちいいしかっこいい。村上さん側がいわゆる真っ当なツッコミ的な受け答えでないリアクションなのと、それがちょうどあざといくらいの見せ方だったのが楽しいです。
2本目がとても好きでした。多分文字に起こしてみたら本当に毒にも薬にもならないようなやりとりしか行われていないように見えるのに、それが過剰なお芝居と行き過ぎた熱量の上に成り立っているので、もうそれだけでとことん面白いです。私がそういう無駄に体力をすり減らす勢いの大袈裟さが好きというのもあります。上手いって素敵なことだな、としみじみ実感できました。言うまでもないようなことを、全力で池田さんが吼えているのはそれだけで面白いです。ああいう馬鹿馬鹿しさを池田さんの相性の良さは素晴らしい。

ゲストのネタはどちらも見たことのないもの。犬の心のネタは部下と眼鏡の上司のネタ、すごく面白かったです。以前と比べると犬の心のネタを見る機会は減ってしまっているけど、今年はその少ない機会の中で見るたびに面白いので、充実期どころの話でなくすごいな、と。気付けば壮大な単語がやり取りされてたりして、押見さんは当たり前のことを言っているだけなのにどこまでも笑える仕上がりになってて、素敵なネタだなあ!と。
ロッチのネタは娘さんをください。彼女の父親に結婚の挨拶、というよくあるシーンから入って、まさかあんな展開が待ってるなんて絶対に予想できないよ!となりました。不条理で訳の分からない状況が、それでもコントとして違和感なく受け入れられるのは、ロッチが持つあの空気感故かなあとなんとなく思いました。コカドさんももちろんだけど、中岡さんの佇まいって、あのとぼけた感じが本当に楽しくていいなあ。

この日のずしゃるでちょっと面白かったことは、しずるのネタとネタの合間の着替えの時間。ずしゃるではしずるがネタとネタの合間に舞台上で着替えをするんですけど、その中で2本目のネタの準備をしながら、村上さんが池田さんにスーツのジャケットは着る方がいいか着ない方がいいか、とか、結婚指輪ははずした方がいいかどうか、等を聞いているシーンがありまして。確認したわけではなくあくまで私の想像ですが、おそらく2本目のネタを作ったのが池田さんで、作り手である池田さんのイメージに合わせるために村上さんが衣装や小物の確認をしていたのではないかと。ジャケットを着る着ない、指輪をつけるつけない、という細かい部分もそうしたコント内のイメージの中で確認すべきポイントなのだな、ということは、考えてみれば当たり前なのかもしれないのですが、実際にそうした場面に出くわすと、ああここまでやってるのか、と思えて、作り手である芸人さんの意識の高さがいかほどか、みたいなことを実感せずにいられませんでした。あくまで想像なのですが!
ちなみに2本目のネタから私服に着替えるのも舞台上でしているのですが、
池田「ハットはかぶるんですか?」
村上「どうしようかなって思ってます☆」
池田「どーーーでもいい!素晴らしい、どうでもいい!!」
というやり取りが本当に面白かったのでメモしておきたいです。

しずる二人のトークも盛りだくさんで。先月トークライブをしているというのに話すことは色々とあるのだなー。
池田さんがお姉様のお子様へプレゼントを買っていった話とか、食事とアレルギーの話とか。池田さんが甥っ子へのプレゼントを買っていった話、結果的にはプレゼントは不発に終わったようなんですが、どれもこれも池田さんらしさが爆発してて面白かったなあ。

企画は今流行りの人狼ゲームを元にしたもので、全員が各々の役割を分かった上で、知らない芝居でもって人狼ゲームを盛り上げる、という内容。何しろ人狼ゲームそのものがすでに仕上がりきっているゲームなので、それをあれこれいじる企画はかなり挑戦的で難しいものだったんじゃないのかな、と思ったんですが、そこはそれ、狼の耳と鼻をつけた池田さんの異様な親和性とか、びっくりするくらい自然体な犬の心のお二人や村上さん、とぼけながら狼らしく四足歩行してみせるコカドさんなどその時その時に楽しくて、何より全部の役割を知っていようと終わりの時間が迫ろうと、ただ純粋に人狼ゲームを楽しんでいく中岡さんの面白すぎる純粋さに大笑いしたりもしたので、このメンバーでのこの企画だから良かったのかな、と思ったりもしました。中岡さんのあの問答無用に愛される感じ、素晴らしいなあ。


以下はトークと企画について覚えているところだけの箇条書き。

・甥っ子へのプレゼントが気付けば風呂場に放置されていたという悲しい話を聞いた村上さんのリアクションが気に入らない池田さん。
池田「まず癒せよ!話はそこからだよ」
・番組でアレルギー検査をした池田さん、アレルギー持ちなのは分かっているが、その結果どういう反応が出るのかは分かっていない。そのため、自分の脇のにおいがアレなのはアレルギーである可能性もある、と考えているようで、食事をバランスよく取っていくよう心がけているそう。
池田「食事は楽しむ場じゃないから。治療の場だから」
・ゲスト、ロッチと犬の心。接点のないゲストで何かやろうと思って声をかけたそうなのですが、実はロッチのコカドさんは、3、4年前ブログ全盛期に押見さんのブログの愛読者だったと。まさかの展開に押見さんの様子が面白いことになる(笑)
・コカドさんが当時愛読していたのは、大槻ケンヂ氏のブログ、銀杏BOYS峯田氏のブログ、そして犬の心押見さんのブログ。
・タイトルも内容も面白いんだ、と内容を思い出そうとするコカドさんを横目に、こんなときこそマッハの行動力を備えている池田さんが自分の携帯電話をすぐさま持ってきて、押見さんのブログを表示。そして押見さん本人に音読させるという(笑)
・最近のブログを2つほど音読する押見さんが、読む前は多少照れたり恥ずかしがったりしていても、読んでるときは自然に淡々としている様が、どういう仕組みか自分でも分かりませんが無性に面白くて面白くて。そういえば以前押見さんのブログだかツイッターだかをみんなで愛でる会みたいなライブを浅草でやってましたよね。次にあのライブやるときは是非特別ゲストにコカドさんを!

そんなところでしょうか。もっと他にも色々あったように思うのですが、何しろ押見さんのブログの件が頭に残りすぎていて他のことが抜け落ちてしまっているという。押見さんのブログの魅力って本当に不思議。過去にもいろんなことありましたもんね、あのブログで。そんなあれこれをコカドさんが読んでいたかもしれないと思うと、なんだか楽しくなってきます。
そして今回もずしゃるが面白いライブだったので本当に嬉しいです。ゲストの皆様をひっくるめて、みんなが面白くてみんなの魅力に気付けるライブ、という私が思う今のずしゃるの位置づけは、本当に素敵だなあと実感します。
次回は10月とのこと。押見さんが、その時にはキングオブコントの結果も出てるね、と言っていて、本当だ、となりました。賞レースに思いをはせつつ、次回のずしゃるも楽しみです。