箱雑記ブログ

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タモンズ60分漫才

前回の60分漫才に行けなかったので、今回こそは行く!と意気込んで見に行ったタモンズの60分漫才は、それはもう面白くてですね!
映像ネタが流せないトラブルがあったのですが、それすら飄々と受け流して漫才をこなしていく様も含めて、本当によい漫才がっちり見た!というライブでした。
なので今更感半端ないのは重々承知の上で、以下ネタバレも含んだ感想です。




囲碁将棋*1のかつての60分漫才のように、ブラッツで60分間漫才しっぱなし。映像ネタも38マイクを舞台端に寄せて見るという形式で見せる予定だったようですが、映像が出せないという残念すぎるトラブルで実現かなわず。
漫才については大きなセンテンスが4つ、映像があれば5つになったのかな、と予想します。60分で大枠が4つというがっつり長尺ネタ具合に、そりゃタモンズが2分3分尺のライブじゃ苦戦するかーと納得してみたり。もちろんどちらも面白いにこしたことは無いと思いますが、タモンズの本領発揮はやはりがっつり長尺なのかな、と思ったという意味で。


滑舌(川本 真琴「1/2」)→一石二鳥→美人すぎる○○→(VTRトラブル)→刑事ドラマ、という流れだったと思います。これらを詰め込んだ60分が、もう抜群に文句なしに全部面白くてタモンズはやっぱり面白いよ!と気持ちよく再認識した次第です。
特に一石二鳥と美人すぎる○○のくだりは前フリの部分から一つ展開を載せてからの盛り上がりがどちらも素晴らしくて、一石二鳥では名古屋コーチンが出てきた瞬間、美人すぎるの方だとリーグのレベルが違うという話になった瞬間に、思わず「うわ、面白い」と口に出してしまったくらい。そこに気付いてそこを広げるのか、という裏切られ方が抜群に気持ちよかったのと、その広げ方が問答無用に面白かったのとで、もうひたすら面白いなー面白いよーと感心しながら見てました。フリというには厚みのある前段が面白いからこそ、後半の展開にさらに目が覚める思いになるのかなという気もしたので、やはり長尺か…と思ったりもしました。


大波さんの強くて且つ口とお行儀の悪いフレーズの数々はこの日も光りに光っていて、延々見ていたいくらい。タモンズの漫才を見ているとたまーに大波さんが話す凝ったフレーズにわざとらしさというかこなれて無さを感じることがあって、そうするとだいぶギクシャクした印象になってしまうんですけど、最近はそういうことも少なくなって、大波さん自身の言葉で放り込んでるなーっていうときは抜群に面白いなと。この日は特に、ずっと変に肩に力が入ることもなく、楽しそうに冴え冴えとしたフレーズを悪い言葉と共にがんがんに使っていたので、もうずっと面白かったです。大波さんの育ちの悪さと気性の荒さは本当に見ていてわくわくする武器だなあ。
それと同時に、安部さんが持つ唯一無二の存在の面白さもこれでもかと伝わる60分でもありました。ぶっ飛んだ声と、飄々とした佇まいと、どんなに荒っぽいことを大波さんに言われても揺るがないしへこたれないし見てる側に可哀想感を感じさせない、あの異様な懐の深さを感じる振る舞いって本当に面白いし貴重だと思うわけです。理由もなくにじみ出るように無性に面白くて微笑ましくて、尖った気分と無縁の気持ちになります。あの存在力って本当に不思議でいいなあ。あと圧倒的な善良オーラがすごい。なんでも受け止めて吸収してしまいそうな善良オーラ、見ててずっと微笑ましい。だからこそあのキャラクターでやってる様々なことがことごとく面白くてならないです。
その上でネタの中身もがっちり面白いんだから、そりゃ他では見られない漫才たくさん見られるわけだよなあ、と思います。


ここ最近で見た漫才ライブの中では特に満足度の高いライブでした。これはとことんいいものを見た!とわくわくしました。会場が同じだったことも手伝って、囲碁将棋の2回目の単独のときの高揚感を思い出してみたりもしました。
次があったらもう行くしかないな、と思ってます。タモンズは本当に面白いよと声を大にして言いたいです。

*1:大波さん曰く「師匠」