箱雑記ブログ

色々まとめています

神保町テレビ吉田トーク

2回目の神保町テレビに行ってきました。初回から足を運んでいるのですが、初回が独特ながら本当に面白かったので、これは次も行かないと!となりました。この面白さって、多分ものすごーく見る側を選ぶと思うのですが、少なくとも私はだいぶ笑いました。以下簡単に流れを書いてみました。




・吉田さん登場。キョンキョンと豆まきの話。


■第一のゲスト→「日本一のたとえ王」(スリムクラブ真栄田さん)
・たとえ職人の日常について。「これといったシフトもないです」(笑)
・8:2の比率をたとえるたとえ王。「言ったらカフェオレみたいな」なんという微妙さ。
以後、たとえ王は不調。なかなかたとえが出ず、たとえてみてもぱっとしないことが繰り返される。
・真栄田「たとえなのか分からないですけど、僕は早く楽になりたいですね」(笑)
・この日のたとえ王のたとえについて。
真栄田「ドラクエの呪文で言えばパルプンテ」「パルプンテで言えば、全員死にました」(笑)
・筋肉を用いてたとえる。
真栄田「側筋タイプですね」
一気に負荷を与えるもの、という意味(笑)
・この日タイムリーな話題、朝 青龍について。たとえ王曰く、朝 青龍は「芸人で言えば野生爆弾さん」(笑)
たとえ王曰く、野爆さんはだいぶ前からお客さんに寄せているらしい(笑)
・吉田さんによる野爆さんの凄いエピソード。
品川花月の昼公演は、とてもお客さんが少ないそうで、ある日、お客さんが18人しかいなくて、みんなが撃沈してくる中、野爆さんはなんと、持ち時間の10分をかけて、18人のお客さんを1から18までゆーっくり数えて、それだけやって帰っていったらしい。爆笑。凄すぎる。
真栄田「これはたとえられませんね」(笑)
・R-1の予選に出たたとえ王。
傾向と対策を練りに練って臨んだが、ウケずに終わってしまったという真栄田さん、もといたとえ王。
楽しくてウケないのではなく、楽しくなくてもウケて上がれるネタをやったつもりが、楽しくなくてウケないという最悪の結果に。
真栄田「たとえるなら、殺し合い」「2千円*1払っているし、自爆テロです」(笑)
そんな心構えじゃいけない、R-1にも申し訳ないとやっと気付いた真栄田さん、もといたとえ王。
真栄田「たとえるなら、遅いですよね」
吉田さん、笑い過ぎて泣く(笑)


■第二のゲスト→「伝説のカリスマドクター」(阿部さん)
・見た目、白衣の下に何も着ていないように見える格好のドクター。
・ドクター、吉田さんに握手を求める。握手してから、痔の手術をしてきたばかりだと告白。そんなくだりが2回くらいある(笑)
・カリスマドクターの格好は、白髪で、マスクをして、上半身ドクターで、下半身は看護婦(サンダルを履いている)というもの。カオス。
・椅子に座ると、執拗に白衣のすそを締めるようにあわせるドクター。以後最後までそんな様子なのが気になってしょうがない。
・ドクターはモグリの医者。医師免許を持っていない。以前医師免許をアメリカで取得したドクター。
阿部「落としちゃったんですよ」
吉田「…いや、再発行…」←笑って言葉にならない
一応警察には届けたが、アメリカで落としたものを日本の警察に届けているため、恐らく連絡がこない(笑)
・モグリの医者であるドクターの患者は、ヤクザの抗争での怪我や、他の医者が手の施しようがないと匙を投げられた患者などがいる。
どんな病気で見放されているのかと問われ、盲腸と答えるドクター。
吉田「盲腸を見放す医者がいるんですか?」
阿部「盲腸を見放す医者が…(すごい間を置いて)…いましたねえ」
この時点で吉田さんが笑いを堪えられない。
・そんな患者に対しての、治療費はどのくらいか。
ドクター曰く、通常の1.3〜1.5倍。
吉田「…ものすごく良心的な…」(笑)
・ドクターはモグリ歴60年くらい。現在82歳。カオス。
・マスクを取ってリップを塗ろうとするドクター。マスクを取ると、顔に傷が走っている。
顔の傷は、船の衝突事故によって出来たものだそう。
船の事故の様子を両手で再現するドクター。2艘の船が一度頭同士が当たって、一度引いて、それからお互いの側面を削りながらすれ違う、という表現を、えらく軽くシンプルに表現。
それがどうやら吉田さんのツボに激突したようで、吉田さんがしばらく無言のまま涙を流して笑う。比喩でなく。
・そうして顔がバキバキになって、医者に見放された経験を持つドクター。
顔以外はほとんど何もなかったらしい。
阿部「まあ、口内炎は凄かったですね」
吉田「噛んじゃったんですかね」
阿部「そうでしょうねえ」
・戦争の時代は軍医も経験したというドクター。
戦場の最前線で、軍医として働いていた。戦場で撃たれて負傷した兵士を両手でごっそり抱えて避難させて治療する。
その人を抱える様をエアーで表現するドクター。両肩にかつぐ方式。3人までならかつげるらしい。
色々話を聞いている最中、もう笑って笑って何もコメントが出来なくなる吉田さん。
阿部「私、待ちますよ」
厳かに言うドクターが面白すぎる。
・戦場での様子をその場で再現してみせてくれるドクター。
舞台上にあった椅子が邪魔なので、「これ、もっといてください」と二つとも吉田さんに持たせる。ちゃんと床から浮かせて持ってないと、怒られる。たえず厳しくチェックが入る(笑)
両肩に、3人までなら抱えられるドクターは、逆に3人負傷してくれないと、効率が悪いので引き上げられないと主張する。そのため、2人まで負傷したら、あと1人を早く負傷させてくれと、なんだったら敵側を応援していたらしい(笑)
酷い戦場だったため、傷を縫い合わせる糸もなかったらしい。その場合は、両手で傷を押さえてくっつける。原子的。
・記憶に残っている患者さんの話。
ある野球少年の肘を手術してあげたことがあるドクター。
阿部「それがのちの…ゴトウハルトシ選手」
吉田「………それ誰ですか」(笑)
事故にあったサッカー選手も手術してあげたことがある。その選手は車に挟まれた膝がアルミホイルみたいになった。
阿部「それがのちの、ヤギュウトシハル選手」
吉田「誰ですか」
私は笑い過ぎてここらへんの記憶が曖昧です。


・というわけでエンディング。それぞれキャラを捨てて出てきます。
真栄田「吉本のライブで一番難易度が高いんじゃないですか」
真栄田さんはそもそもたとえ王というキャラがいけなかった、と大反省。阿部さんから、途中から完全に芸人としての話ばかりしててずるかったといわれる(笑)
吉田「何もたとえず自分の決意だけ話すという」
次に機会があればまた○○王というキャラで挑戦するのもいいかも、という話も。



以上です。
決してテンションが高い位置に保たれているライブではないし、MCとゲストのやり取りは基本スタンスとして不条理を極めているため、それはそれは見る側を選ぶライブなのですが、お好きな人にはたまらないのではないかと思います。ちなみに私は心底たまらない気分になりました。
前回は1時間を阿部さんだけで乗り切っていたのですが、半分ずつくらいにしたほうがいいのかもしれません。何しろゲスト役の方の消耗が激しい。ついでに吉田さんが笑い過ぎてこちらも消耗していたように見えました。途中笑い過ぎてMCとしての役割すら果たせてない時間が多々ありましたが、見てる側としてはしょうがないような気もします。何しろ今回はどちらのゲストにも妙な面白さが連綿とあって、その上真栄田さんは絶不調を良く分からない自虐で乗り越え、阿部さんに至ってはもうなんというか、私が思う阿部さんの魅力全開、本領発揮もいいところで、動きにも発言にもつくづく笑わされてしまいました。ああ面白かった。やっぱり阿部さんのシンプルで乱暴で投げやりなボケっぷりって回りまわってたまらなく面白い。
そんな阿部さんに対する、吉田さんの最高の戸惑いリアクションにも散々笑いました。再発行のところと、最初の誰ですかには撃沈しました。面白すぎる。
このライブの分かりにくさというか伝わらなさというか静かなむちゃくちゃさというかは、個人的にはだいぶ刺さるものがあります(笑)ポイズンの漫才の、分かりにくい部分を凝縮した感じ、と言うと誤解を生んでしまうかもですが、彼らの芸人さんとしての要素の中から、特に身体に悪そうな成分をあえて抽出したような、そんな毒々しいイメージです(笑)人様においそれとオススメは出来ませんし、何が面白いのか分からないという人がいてもすごく気持ちが分かるんだけど、お好きな方にはきっとたまらない、と思う。多分。

来月も行く方向気満々です。楽しみです。

*1:参加費