箱雑記ブログ

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ライス単独ライブ「鈴虫のお腹」

見てきました。大手を振って言います。ものすごく面白かった!
以下感想です。少々ネタバレしてますのでご注意ください。



・撃たれる
・[VTR]オープニング映像
・「相談」
・「システム上…」
・「秘密」
・「生物の不思議な求愛行動」
・「それいけ!シロッペ」
・「僕ら」

ライスの単独には毎回見るたびに満足させられて、そのたびにちゃんとハードルも上がっちゃうんですけど、それでも面白い、という感じなので、見る前とかも全然不安とかないのが凄いです。絶対面白いもんね、安心だよね、という。
ただ、最近の単独ライブは第1回から継続して面白い、という印象だったのが、今回初めての単独で感じたインパクトを超えてきた、と個人的には思えて、見終わった後は本当に大満足でした。いちごとかざくろとかいう細かいところはよく分かりませんけど、今回の単独ライブがすごく面白かった!ということだけは確かです。


とにかくグロくてブラックなネタが多かったなあ。私はそういうネタも好きなので歓迎しちゃうんですけど、それでも、そういうネタがいくつも続くと麻痺してしまうというか、鈍感になってしまうというか。ネタが本来持つ面白さ+αのブラックさ、グロさが際立たないのは勿体ないなあというのが強いて言うなら、という部分だったかもです。アクが強いだけに、連発されるとくどく感じてしまう気がする、というのは贅沢な話だとは思うのですが。とはいえグロもブラックもやりたいからやってるんだろうなーというのはしみじみ感じました(笑)
で、いいなあと思ったのは、ことごとくブラックだったりするネタも、ヘビーなのとライトなのとでメリハリがあったような気がするところかな、と。好みとしては、ここぞというときにめちゃくちゃヘビーなのをどかんと見せてくれるだけで、うわーとなれて嬉しいんですけど、ブラックさのメリハリというのはこれまた新感覚だな、と冷静になって考えたら可笑しかった(笑)
なので、アンケートの好きなネタの中に、「システム上…」と「生物の不思議な求愛行動」を書いてしまったのはそういうわけです。別に特別ブラックじゃなくたってグロくなくたってライスは本当に面白いんだよなーと。
とはいえ、お二人がやりたくてやってるんだからブラックもグロも歓迎しちゃうんですけど(笑)やっぱりどうしたって、「それいけ!シロッペ」の無邪気な残酷性が笑いに変わる様には抗えません(笑)


「システム上…」は関町さんの男前声優声を存分に生かしたネタで、これ本当に大好きでした。関町さんの、抑揚あるのに無感動な機械声ぶりが素晴らしい。機械的な笑いと恐怖っていいなあ。単調なリピートが生み出す面白さと怖さ。シロッペに関してもですが、ライスのネタにあるおぞましさって、人の感情による汚さとか残酷さとかより、無機質で突拍子もない狂気とか理由のないまっさらな残酷さとかそういうところの方が際立つのかなあ。近未来的というかなんというか。相変わらずたとえが下手ですみません。


「生物の不思議な求愛行動」の何が好きって、動物や昆虫の求愛行動を人間に置き換える際のデフォルメの絶妙さです。そこそこくどくてそこそこ馬鹿馬鹿しくて本当に面白い。そもそもよくこういうネタを思いつくなあとそれに感心します。田所さんのインプットを知りたくなる瞬間。あと関町さんの女の子役のクオリティの低さが最高です。


シロッペのネタで好きだったのは、寝ようとしたシロッペがべちゃっと平らになるところで、シロッペで怖かったのは2人殺してるのに15年(12年?)で出てこられるという無駄なリアルさでした。ポップで可愛い設定でブラックな中身を見せるというのはそんなに真新しいことでもないと思うんですが、そのブラックさ加減が突き抜けているので、とにかくインパクトが凄い。何よりシロッペの造詣が謎すぎてすごい。行動にしろなんにしろ、こちらが想像したものを全部上回るグロさでとんでもないです。


そういえば冒頭からして不条理なコントで素敵だったのを思い出しました。関町さんのダンスの振りって数えるほどしかないんだなあ(笑)ひとりが突然踊りだす展開の不条理さもさることながら、途中で何の理由もなく出てきてダンスバトルをはじめる様が本当に可笑しかった(笑)田所さんのダンスはなかなか新鮮でした。手の短さが強調されて非常に楽しいです。
あと、「秘密」のネタも好きだったなー。散々嫌なもの見せておいての、オチの脱力感がたまらない。やっぱりそういう意味ではメリハリがちゃんとあったんだなあと思います。
最後のコントも、真っ向からいい話をしておいて、それを完全に無意味に放り投げてのダンスバトル(笑)くっだらないんですけど、大好きです。


ブリッジは、「鈴虫のお腹」をどう描くか大喜利してるみたいな田所さん作と思われるイラストが挟まれてました。円グラフの数値の中に何事もなかったように紛れ込む「鈴虫のお腹」でだいぶじわじわきました。あと、四十九手目の絵はどんなにデフォルメしてもセクハラだったと思います!


エンドトークは相変わらずのにゅるっとした盛り下がり方(笑)ライスらしいなあ。風流な和風のランプをステージにおいて、その明かりだけでしっとりトークをするはずが、お客さんのざわつきに心がさっさと折れて照明さんに明かりをつけて!と頼むというくだくだぶりは、さすがとしか言いようがないです。あのまま不条理なエンドトークもいいかと思ったんですけど。
これからは、若手単独祭りでは偉い社員さんに見られても怒られないネタをやって、こっちの枠では若手単独の枠で出来ないネタをやっていく、という話でしたか。偉い社員さんも来ないからって…やりたくてしょうがなかったんですね、と思って可笑しかったです。


とにかく全部のネタがすごく満足度高くて、来てよかったなーと思えた単独でした。ライスはやっぱりやってくれちゃうんですね。
余談ですが、最初から最後までお客さんの笑い声が思いのほか大きくて、ライスファン熱いなあと思ってました。こないだ単独が無かったから、待ちに待ったライブだったってことですかね。