箱雑記ブログ

色々まとめています

「サウスバウンド」(奥田英朗)

元過激派の両親を持つ小学生の少年と、その家族のお話。
私の年代にとっては団塊の世代や闘争などの話はリアリティのあるものではなく、本当にファンタジーと同じような感覚で聞く話ではありますが、そういう話を実体験として語れる世代が親である、所謂「団塊Jr.」世代の私にとっては、主人公の少年の感覚が手に取るように分かる気がしました。それもどうだろう(笑)私の場合、親が親なので、いろいろと思うところがあったりもしますが、その辺はあえて割愛(笑)
とはいえ、お話そのものは団塊世代がどうのとか闘争の本意がどうのとかは、あくまでストーリーの大事な要素のひとつで、中身は読みやすいエンタテイメントでした。とても楽しく読みました。
沖縄に行きたくてたまらなくなったのですが、どうしてくれようか(笑)

サウスバウンド 上 (角川文庫 お 56-1)

サウスバウンド 上 (角川文庫 お 56-1)

というわけで、昨年末からえらく長いこと活字から遠ざかってましたが、やっと字を追う気力が沸いてきました。次は何を読もうか、と思って、京極夏彦トリビュートに手を出してみたのですが、途中で挫折してしまったため、「魍魎の匣」を読み返すことにしました。久々。そういえば「邪魅の雫」をまだ読めてない私。
トリビュートって、見る側はその人がその人の味で誰かの作品をアレンジする、ってことを期待していると思うのですが、どうなんでしょう。