神保町花月『ロックオン』

見てきました。まだ公演は続いているので、ちょっとした感想だけ。
若い出演者ばかりの班という心配をよそに、なかなか笑えて楽しめる素敵な時間でした。
とりあえず、佐田さんで笑いたかったら見に行ったらいいことあるよ、とだけ残しておきます（笑）

個人的な思い込みで、どうなっちゃうんだろうと不安だったりしたのですが、ふたを開けてみると何気に楽しい舞台。
お芝居色よりもはるかにお笑い色が強くて、終始笑いの絶えないつくりで、どっちかというとお芝居というより長編のコントを見ているような印象でしたが、堅苦しくなくて難しいこと考えずに楽しめるという点は嫌いじゃないというか、むしろ結構好きです。肩肘張らずに大げさなことを言わないシンプルな内容というのが逆にいいのかも。
前半はちょっと話が動かない部分があるので時間の流れが遅く感じてしまうのですが、後半、某二人が再登場してからは一気に展開も役者さんのキャラクターも加速するのでかなり楽しい。
演者さんががっつりお芝居しているのが見てみたい、という点については、ちょっと物足りないかな、とは思うのですが、笑いの絶えない舞台ということは、ある意味すごく芸人さんの作る舞台らしい作品なのかも。

ただ、初日は皆さん噛みまくり（笑）誰が、とかじゃなくて、みんながみんなして噛みっぱなしだったのでもったいなかったです。ここらへんが若い出演者で固めた舞台の初日らしいかな、と思ったりしました。特に村上さんの噛みっぷりはなかなかでした（笑）緊張してたのかどうなのか。
二日目はきっちり修正してきて、さらによくなってたあたりはさすが。まだまだな部分もちょっとばかり目についたりもしますが、動きのある演出が加わってたり、して、舞台そのものはかなり見やすくなってた気がしました。
どの公演を見ても思うのですが、神保町花月って成長するお芝居なんですね。初日から進めば進んだだけ、どんどん変化していくのがすごく興味深いです。

とりあえず、上にも書いたのですが、佐田さんが大変に魅力的で楽しくてたまらないキャラクターを作り上げていらっしゃるので、そこだけでもたくさん笑えます。ちょうど、「スターの光！」のときの重岡さんのようなずるいポジション（笑）
池田さんの変貌ぶりも相当楽しい。あれ、大袈裟になればなるほど可笑しいと思うので、この先どうなることかと想像するとわくわくします（笑）
江崎さんがすごく溌剌としていて、一緒に行動している赤枝さんとのコントラストがとても楽しい。清人さんも渋い役柄をあの低音の声で静かにときどきおちゃめに演じているのがなかなか素敵です。
個人的には、村上さんの役は他の役に比べてキャラの色がはっきりしない分難しいのかもしれないと思いましたが、初日には硬さも見えたところ二日目はだいぶ伸び伸びやっていたように見えたのがこれまたさすがでした。きっともっと出来る人だと思うので、千秋楽までどんな風に作り上げてくるか、期待したいと思ってます。

あまり大きな規模の人数じゃない上に、若い世代の芸人さんが固まったせいか、カーテンコールでの和気藹々ぶりは尋常じゃないです。相当な数の楽屋ノリが披露されてました。
村上さんが「プレッシャーに押しつぶされて」なんてことをぽろっとこぼしてましたが、考えてみれば先輩を従え同期を従えで、プレッシャーを感じないほうがおかしいのかも。

千秋楽後にネタバレ含めた感想を書きたいところです。