箱雑記ブログ

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くるりツアー2007『ふれあいコンサート』(高崎市文化会館)

くるりのツアーに今年も参加することが出来ました。しかも狙い済まして自分の誕生日に行くという、この幸せ。
キャパ700人のホールというのも珍しいと思うのですが、そんな狭いところでくるりを見るのも初めてで、なんだかとてもとても楽しみでした。
今回はくるりのライブは初という姉と足を運びましたが、終わった後にお互い「よかった」「本当によかった」と口を揃えて言い合うくらい、すごく素敵なライブでした。嬉しかったなあ。以下感想。



当然ながらいつもどおりセットリストは記憶の彼方なので、覚えていることだけ簡単に。「ワルツを踊れ」の曲はほぼ網羅していたのではないかな、と思います。


今回はどういうわけか良く泣きまして、泣き所が3つもあった。私は馬鹿だなーとしみじみ思いました(笑)
頭から「ブレーメン」で、私は新しいアルバムの中ではこれが一番一番好きで、もう好きすぎてこれを聴き始めると平気で一日中リピートしてしまうくらい好きだったので、生で聴けたというだけで感激です。CDで聴いてるだけで泣けてくる曲なので、生で聴いて泣かないわけがない。頭から泣きながらのライブというのも久々でした。当然のことですが、CDも良いけれど、生の歌というのは絶対に生にしか持ち得ないパワーがあって、それを泣きながら享受できる幸せというのは本当に素晴らしい。
それから、「言葉はさんかく こころは四角」→「Baby I Love You」の流れで号泣。ただでさえ「言葉はさんかく こころは四角」でこっちの心の中が無防備なくらい柔らかくなっているところに、「Baby I Love You」のイントロが何もさえぎるものがない状態で染み込んでくるのだから、もうこちらはどうしようもないのです。優しくて優しくてたまりません。
で、最後の泣きポイントがアンコールの「東京」というベタさ加減。好きで好きでしょうがない曲なので諦めてるところがあるのですが、ライブで聴く東京の音のぶ厚さと圧迫感がすごくて、音に打たれてる気分になったのでした。


私はどうやら、本当に岸田声が好きでしょうがないようです。特にライブでの声。CDももちろん素敵なのですが、あの人の歌声って、生で聴くと何かが格段に違いませんか。他のうたうたいの人に比べて、その印象が特に強い。うっかりCDと変わらないと思って聴いてみて度肝を抜かれた初くるりの記憶が強く残っているからかもしれませんが。
私は本当に、いわゆる「いい声」では反応しないくせに、「変な声」「くせになる声」に引っかかりすぎだと再認識。
で、今回コーラス隊の方が参加しての、コーラス強化の布陣だったのが、私にとっては本当にありがたかったこと。最近音楽のライブに行くたびに、本当に和音とコーラスが好きな自分を実感するのですが、そういう意味で今回のこのライブは耳が喜ぶどころの話じゃなかったです。何を聴いてても全部が心地よくてどうしようかと思った。女声もあったから「ばらの花」は美しいし、「(It's Only)R'n R Workshop!」もたまらなかった。「砂の星」が聴けると思わなくてわーとなったし、コーラスといえばやっぱりやっぱり、「Baby I Love You」でぎゃーとなりつつ。
ただ、私は佐藤氏のコーラスが岸田氏の声に乗ったときがとてもとても好きなので、そういう意味では「ワンダーフォーゲル」への食いつきぶりは我ながら凄まじかったです。


「ワルツを踊れ」は全体を通してとてもクラシック的な色合いの強いアルバムで、それが私はとても好きだったのですが、ストリングスも多いしライブで聴くとなるとどうなるのかな、と思っていたらば、それはそれでもう、何の違和感もなくがっちりライブ音としての曲になってて、それも嬉しかった。
コーラスのぶ厚さもすごく似つかわしくて、色んな音が気持ちよくて、あー私本当にこのツアーに参加できて良かった、と心から思いました。というか、もう1回くらい行くべきだった!と後悔しそうだった。あんまり良かったので。私、「ワルツを踊れ」大好きじゃないか、と発見しました。ライブで聴いてこそ、そう思ったのかもしれないけれど。
初めて聴いたとき、「NIKKI」からのギャップの凄さに一瞬呆然となったのは、多分私がくるりに対する免疫がなさすぎだからだと思います。そんな小さなことであのアルバムを聴くのをやめなくて本当によかった。このふり幅のすごさと、その中にも一貫して綴られている彼ららしさとか、メロディや和音の心地よさは、やっぱり好きでしょうがないのです。基本的に歌詞を追いながらCDを聴くタイプなのですが、くるりは音が良すぎて好き過ぎて、いつも歌詞を覚えるのが他のアーティストに比べて遅くなる傾向があるのです。
「恋人の時計」、ものすごーくよかったなあ。「スラヴ」もめちゃくちゃかっこよくて痺れた。サビの転調ぶりにやられた。「ハヴェルカ」も楽しかったし。


休憩が途中で挟まれたりしてびっくりしました(笑)自由だなあ、くるり。セットチェンジでもあるのかと思ったら全然そんなこともなかった。
姉も言っていたのですが、ライブで聴く価値のあるバンドなのだね、と。本編最後の「Jubilee」の音の波に打たれながら、価値あるものを見たのだという実感を私も確かに得ていたので、同意するしかなかったです。本当に、もう1回くらい行くべきだったなあ。
そして京都のイベントがとてもとても気になってしまったのでした。行けないのがもどかしい!


というわけで、自分の感想が書けたので、やっと家城さんの感想を見に行けます!(今まで我慢してました)
同じアーティストのほぼ同じセットリストのライブをたった1日の差で見た人が、あのライブの中でどんなことを考えていて、どのあたりに触発されてシュール5の構想と遊んでいたのか。それを考えて本当に不思議な気持ちになります。