箱雑記ブログ

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エトワール達の花束 〜フェリ引退記念公演 with ボッレ〜

久々のバレエです。アレッサンドラ・フェリの引退公演と銘打たれたこの公演を、4階席から見てきました。
ちゃんと出演者をチェックしていかなかったので、当日貰ったプログラムにジュリー・ケントがいるのを見て姉が驚いてました。超豪華。
以下簡単な感想。



プログラムを書き出すのは諦めます。自分でもよく分かってないものも多かったし。最近の流行とか若いトップダンサーとか、全然知らないもので。
とりあえず、フェリの「ロミオとジュリエット」と「ジゼル」が見られただけでよしとします。
フェリは多分もう40歳を超えているはず、なのですが、信じられないほどに可愛らしくて、うわーうわーとなりっぱなし。あんな清純なジュリエットが出来るものかいな、と驚くばかりでした。表現力叙情性を強調されがちですけど、当然ながらパの正確さもとんでもなくて、派手さはないけど美しいんです。当たり前のことかもしれないけど、そんな当たり前のことにも感動しちゃう私は本当にお手軽だな!あと、足の甲の形に度肝を抜かれる。どうなってるんだろう、あの足・・・。


全体のプログラムは、色んな作品のあんなシーンこんなシーンだけおいしいとこどり、という内容で、そういう意味では物足りなかったけど、新旧織り交ぜたプログラムは当然ながら見ごたえはあったしダンサーはどの人も素晴らしかったので、それでいいんだろうな、と。
ただ、「マノン」なんかは多分クライマックスの一番おいしいシーンだけ見たので、もったいないような気がしたりして。壮絶な踊りだっただけに、全幕通して見てみたくなりました。
 や のバレエ団からの皆さんは、私も姉も存じ上げない皆様だったのですが、これがまー、素晴らしくかっこよくて、終演後姉と絶賛しまくりでした。合言葉は「ドイツ熱いね」です。
あと、若いダンサーとベテランダンサーがそれぞれプログラムを踊るのを見ていると、昔の流行り、今の流行りが分かるね、という話も。最近のオシャレプログラムのかっこよさはやっぱりいいよね、と思いつつも、古典もやっぱり好きなのです。
もひとつ感じたのはテクニックの向上。女の人も3回転回るような時代になったのか・・・と。バレエって歴史はそれなりに古いけれど、ここ何十年かの間にびっくりするくらいテクニックが底上げされてませんか。私の気のせいなのかなー。不思議。


あと、バレエ音楽ってやっぱり、いわゆるクラシック音楽としては弱いんだね、というのも分かる感じで。古いけれどあまり有名でない作品も踊られているのですが、曲がピンとこないものも多くて、やっぱり曲って大事、と再確認。


そんなところです。やっぱりバレエは良いなあ。自分もやりたくなってしまうのが困りものですが。
帰りにご飯食べながら、やっぱり吉田都が現役のうちに、一度はKバレエカンパニーを見に行っておこうよ、という話でまとまりました。それだけで一見の価値があるはずなので。
そういえば、山岸涼子の「テレプシコーラ」の中に、「自分が踊れる以上の踊りを振り付けることは出来ない」というような内容があるのですが、これはすごい真理だね、と。今まで日本人に高名な振り付け師が生まれなかった理由はこの辺にある、みたいな話だった気がしますが、だからこそ熊川氏の振り付けにて踊られるKカンパニーの作品は、見ておきたいよね、という話。