箱雑記ブログ

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平成ノブシコブシ単独ライブ『御コント』(シアターアプル)

いつもいつもいつも思うのですが、「御コント」というタイトルが秀逸過ぎる。コントに御をつけただけなのにね。飾り気のない硬質なシンプルさとか、そのくせそこはかとなく漂う絢爛な和の感じとか、響きのちょっと間抜けな感じとか、見るたびによくぞこのタイトルを思いついたなあと思ってしまいます。
シアターアプルは満員で、開場も開演も押してのライブ。以下簡単にネタバレにて感想を。


・オープニング、踊る徳井さんと吉村さん、かと思いきや別人*1、後ろからベルト締めながら出てくる吉村さん。
[オープニングVTR]
コント:交通違反
コント:昼下がりのゲートボール
コント:大佐を起こす
コント:マニュアル通り
コント:オヤジと常連
コント:野次馬
コント:桃ちゃん
コント:約束の一打
コント:ドラゴンソード(1)
コント:ドラゴンソード(2)
コント:母と子
コント:洗顔

長いのも短いのもひっくるめて、コントは全部で12本。12本もやったのか!今書き出してみてびっくりしました。すごい。それだけですごい。コントとコントの間に、影絵的なシルエットでの場面転換をネタにしたブリッジが。
全体を通してすごく面白かったのですが、コントひとつひとつを振り返ると、これ!これも!みたいな感じではなくて、安定していた、というのが私の感想なのですが、これが他のコンビならまだしも、何しろあのノブシコブシなので、そこら辺に物足りなさを感じたとしても、無理もないのかもしれないなあ。
でもよくよく考えると、去年のルミネでの単独も、「ノブシコブシ、やろうと思えばきっちりやれるんじゃない!」という感想だった気がするので、要するにそういうことかな、と(笑)とんでもないことやらかして客席を唖然とすることも出来たかもしれないけど、700人のお客さん相手にあえてそうじゃなくて、ちゃんとしたものを見せることに徹してくれたのかな、と解釈することにしました。さすがにアプルでぶっちぎり破天荒な賭けに出るのは怖いよね、という気もする。もちろん、私が勝手に思っていることであって、作り手側の方々の考えるところはまた別なところにあるのでしょうが。


私自身は、アプルで、700人で、うわーというノリで、単独ライブに来ました、というよりは、もう二度とないお祭りを楽しみに来ました!という気分だったので、そういう意味で楽しめたというのはあるかもしれません。ブリッジの影絵とかね、まさにお祭り。先輩後輩を出来る限り駆りだして、あれやらせたりこれやらせたり。そういう、このライブの特殊性を肌で感じられたのは嬉しかったです。しかしQちゃんといいアイパー氏といいライオンさんといい、シルエットで分かるものですね(笑)謙一番星先生も、フォルムは最高に分かりやすかった(笑)


好きだったのは「オヤジと常連」「野次馬」「桃ちゃん」のぶっとびコント3連発。野次馬は徳井さんの野放図な感じが最高に好きでした。すごくいい意味で空気読めないあの感じが(笑)700人が「おかえりー」とか言うのもこれまたお祭り。細かいところでは、ドアしかないのに鍵かけるとかそういう痒いところに手が届く小ネタも笑ったなあ。
「オヤジと常連」はなんともノブシコブシらしいハチャメチャなネタ。片方があんだけ暴れてて片方がそれにまったく頓着してない図は面白すぎる。
「桃ちゃん」はアイドルオタクのライブで踊り狂う二人の図だけでもう十分です、大好きです。何しろ二人とも躊躇なしに理性吹っ飛ばした動きしてくれるので、それだけで笑えてしまう。しかしあのダンスの振り付け、このところあらゆるライブで需要があるみたいで、その需要ぶりにもひそかに笑った。どこ行ってもあの振り付けなんだもん(笑)


あと、私が大好きだったのが、「ドラゴンソード(2)」で、ゴミ袋を漁って一度はけた徳井さんが、戻ってきてその勢いのままゴミ袋を思い切り蹴り上げて、ばーんと綺麗にごみが宙を舞った瞬間に暗転した、あの光景。絵に描いたような蹴り上げ方、ごみの舞い上がり方(笑)目に焼きついてますもん。


舞台できっちりしたものを見せてくれた分、公演後物販で売られていた「マンスリーよしむらととくい」の破天荒さ加減に度肝を抜かれました。200円の冊子に付録で250円の現金がついてくるって、ばっかじゃないの!(褒めてます)買った人の方が最終的に得をするというこの馬鹿馬鹿しさ・・・ノブシコブシって、ほんと思いもよらないことを実行してくれるんだなあ。


アプルでやっちゃったら、次はどこになるのか。そう考えるとなんという困難な道だろうか(笑)またエコーあたりでお馬鹿さんなライブをやってくれるのも楽しみにしてます。
そういえば、マギーさんと八十田さんをお見かけしました。U-1のつながりがまだあるのが嬉しい。他、先輩・同期・後輩といろんな芸人さんもお見かけしました。まさにお祭り。

*1:しずる村上さんと後で判明。