箱雑記ブログ

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神保町花月「THE MOMO-TARO」

日曜の公演に行ってきましたが、立ち見がいっぱい、補助席もたくさん出ていて埋まってました。すごいな。
以下ネタバレを極力控えて感想。



印象的だったのは大まかに3点。
あべさんの演技がすごく変わっていたことと、押見さんの演技が良くなっていたように感じたこと、殺陣ががっちり決まるようになっていたこと。
ネタバレになるのでまだ詳しく書くのは自粛しますが、初日二日目(行ってました実は)見たときよりも、あべさんが扮する役のキャラ付けがだいぶ変わっていたような気がします。無邪気さに拍車がかかって、その分酷薄な感じがぐっと増してて、ちょっと空恐ろしいような雰囲気が増してて、あべさんが最初に出てくるシーンからうわーと思って見てました。あの役の味わいが増したような気がして、だいぶやられました。


押見さんに関しては、変化というより芝居そのものの深みがぐんと増した印象。今までで一番舞台に近い席で見ていたせいも大いにあると思うのですが、細かいところで表情が痛々しいくらいに歪んでいたり、声を震わせて言葉をつむいでいたり、終盤の肝のシーンでも、前に見たときあんな様子だったっけ?と思うような場面もあって、ネタバレ自粛なので何がなにやらという文面で恐縮ですが、とにかくさらに良くなってた!と思ったのです。


殺陣に関してはひたすら驚くばかり。初日の方は、まだちょっとたどたどしさというか、タイミングが上手く合わないところとかもちょこちょこ目についていたのですが(それでも迫力ばっちりで凄く良かったんだけど)、この日見た分では、決めなきゃいけないところでばしっとタイミングが合ったり、動きにキレを見せてくれたり、明らかに良くなっていて、もうすごいすごいと大興奮。公演が始まっても日々訓練を欠かしてないんだろうな、と思うと感激するしかない。もちろん、舞台そのものに慣れてきているというのもあるかと思いますが。本番の経験は練習の何倍も得難いものだろうしなあ。


あべさんにしろ、押見さんにしろ、初日二日目ですでにあれだけのものを見せてくれていたというのに、この上さらに進化するのか!と思って衝撃でした。全体通してお芝居そのものがどんどんよくなってるんです。
演出や台詞も細かいところでどんどん変わっていて、台詞が足されてぐっときたり、逆に台詞が少なくなったことでうわーとなったり。見ていて本当に気が抜けない。いや気なんて抜く暇ははなからないんですけど、その度合いがどんどん高くなってきているような。


もちろん、池谷さんに関してはもはや何も言うことなどなく。
見るたびに私はあの人が何者なのか分からなくなります(笑)
池谷さんも押見さんと同じく、存在感といい表現といい回を追うごとにすごいことになっていて、近くで見たときの最後のほうのあのシーン、頬とか胸とかを嘘みたいに震わせているのを見て泣けました。池谷さんは凄い。それしかない。


10日間と書くと長い気がするけど、こうなると正直10日間じゃ短い気がしないでもない。土日をもう1回挟むことが出来たら、もっと見たい人が見られたかもしれないなあとすでに今の時点で思ってます。