箱雑記ブログ

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犬の心単独ライブ『ババババ』

今回も行ってきました犬の心単独。楽しみにしてました。
以下、ネタバレもあります。

1.池谷に足を引っ掛けられて転ばされる学生(押見)
[オープニング]
2.笑いのツボがずれてる彼女と、その彼氏
[VTR]宙船(TOKIOバージョンと中島みゆきバージョンを聴いている押見)
3.親父の葬式
[VTR]ヤフオクで遊ぼう
4.大統領とボディガー
[SE]3日にチョコを催促する押見
5.ショートコントを試す
 ・フットサル
 ・無人
 ・腹筋
 ・飛行機
 ・痴漢
 ・タッキー
 ・リフティング
 ・ミスターチルドレン
 ・進研ゼミ
 ・ポケットモンスター
[VTR]エコー劇場→恵比寿駅(駅に劇場を近づける)
6.外灯で変な音が
[???]風船が・・・(笑)
7.説明不可能(笑)
[VTR]盗る奪る(とるとる)
8.卵を産む男と少年
[エンディング]


オープニングとエンディングはいつものとおり、シンプルに文字でコンビ名とライブタイトルのみ。ショートコントを試すやつは、前回および「バ」でやっていた、これまたいつものやつですね。

最初のコント、シンプルだけどらしくて大好きだったなあ!最初の、展開が出てくるまでの間とか、長いけど最初のコントとかでああいう間を感じている時間て大好きです。無駄にわくわくします。私だけだろうか。足を引っ掛ける、というだけの本当にシンプルなひとつの事象で、あんなふうにクスクス笑えちゃうのは、要するに足ひっかける側のおじさん(池谷さん)のこれまた無駄なキャラ作りではないかと(笑)あと、押見さんの号泣顔(笑)

彼氏と彼女のコントは大好きで大好きで!どうして彼氏は戸惑えば戸惑うほど笑顔になるのだろう(笑)自分を一生懸命ごまかしているみたいな様子が面白くてしょうがない。彼女のいっそ潔いツボのへんてこさと、その感覚にいっぺんの迷いもない様もまた可笑しい。ただツボが分からなくて戸惑って最後はぷつっと切れて泣いちゃう彼氏の様、で終わっても面白いんだけど、その後の展開が最後についてくるところがいいんだ!ここでも押見さんは号泣演技で、見ているこちらは笑うしかない(笑)新鮮さも手伝って笑えてしょうがないのです。表現者としてはやっぱり池谷さんの方が気になるとはいえ、押見さんがあそこまでやってくれちゃうと、やっぱり上手いものは上手いと思わずにいられません。「なんとなく分かってきた!」って言うときのしてやったり笑顔とか、最高(笑)

3つ目の葬式のコントはちょっと異色。でもこれやっぱり大好きだったなあ。説明してしまうと、父(池谷)のお葬式に子(押見)が喪主の挨拶を読み上げるのですが、その間スクリーンに映る遺影の写真がなぜか動き出して色々やりはじめる、というもの。客は葬式に出ている参列者と見立てられて、スクリーンを見ていて笑ってしまうと子に「お葬式なんですよ!」「なんで笑うんですか!」って怒られてしまう、という。ものすごく新鮮というより、あ、上手いなーと思える展開。後はもう、遺影の中の池谷さんのやりたい放題ぶりにただただ笑うしかないというものであります(笑)お父さんをどんどん笑われてまたも半べそになる押見さん、今回本当によく泣いてたなあ(笑)「あ、泣いた」「また泣いた」とずっと思ってました。始まる前にきっちりと重めのモノローグを入れておいて、かなり深刻な状況を作っておいて、顔と動きとおっぱいか!というこのお手本のような緊張と緩和ぶりが好きだー。最初のコントと一緒で展開が出てくるまでの深刻な間がとても好き。わくわくする。もちろん、その後の展開がその長い間を裏切らないものであるからこそ、ですけれども。

4つ目の大統領とボディガードのコントは、ちょっとそれまでと毛色が違うかな?と思ったネタ。それまでの、たっぷりと間をとって説明もほとんどしないで妙にズレた状況を楽しんでいたけれど、これはそれまでの犬の心っぽくない感じ。ちゃんと流れがあって、それまで台詞や状況説明が少なめだったのが、このコントで一気に多くなって、あ、空気の違うコントだなーと思った。これはこれで面白かったんですけど。途中の、大統領がときめいたりする展開の無駄なこと無駄なこと(笑)

ショートコントを試すのは、相変わらずで(笑)コントの合間に突然素の二人が出てくるので、若干戸惑い気味のお客さん(私含む)相手に、「もっと笑っていいんだよ?」とあっけらかんと言う池谷さんと、「・・・楽しんでいただけてますかね?」と何度か言う押見さんのコントラストが可笑しい(笑)ショートコント試す前にプチ喧嘩が勃発するあたりとか、犬の心は本当に赤裸々すぎる(笑)どのショートコントをやるかの相談中なかなか意見の合わない二人で、池谷さんが「駄目だ今日息があわねえ」と言い出したところ、「わりいけど、1回も合ったことねえからな」と言い放つ押見さんが面白すぎ。どうしてこの人たちはこう・・・(笑)
無人島」が池谷さん作のショートコントだったそうで、「俺これ好きなんだよな」と自信満々だった池谷さん、やってみて撃沈。その瞬間「レッツゴー3点!!」といつにないテンションで叫ぶ押見さんが楽しすぎる。押見さん作は「ポケットモンスター」で、意外性でいっぱいのくだらないコントで、この1つがこの日の一番をゲット。爆笑する客席の反応に高々とガッツポーズの押見さんたら、「効率いいでしょ?」ってまたもしてやったり顔。そういえばこのとき池谷さんもガッツポーズしてたなあ、そういうところが微笑ましいと思う(笑)

6つ目の外灯のネタは、なんだか不思議なネタ。外灯の光の中に入るとセクシーな声がどこからともなく流れる、というもの。最初はなんとなく成り行きでその場にいた押見さんが、どんどんその状況を楽しんでいく様が楽しい。仕掛けとオチも単純だけど可笑しくていいなあ。

7つ目は、毎度おなじみどうやらショートコントと分類できそうなあのネタ。今回も池谷さんは歌いまくり踊りまくり。ファンタスティポを見事に振りつきで歌っているのを見て、相変わらず出来る人だ・・・と笑ってしまったりして(振りが正しいのかどうかは分からないのですが)まずもって、登場シーンで爆笑。あんなの大好きだってば!転がされる方が「俺は嬉しくない」って機械的に呟いている様は最高です。自分の好きなラインにすっぽり入ってくるこの感覚は本当にたまらない。そこから「だっこちゃんです」あたりは本当にまいったーと思いながら見てました(笑)全体的にどんなネタがあったっけ、と思うと全然覚えてないのは、多分ネタそのものが支離滅裂だったのと、私がただただ笑っていたのと、どっちもが理由として考えられそう(笑)これを見て、「ああ犬の心を見に来たなあ」と実感するのです。

最後のコントは、なぜか産卵をするおじさんと、友達のいない少年のコント。何やら最終的に良い話っぽいコントで、そういうの全然嫌いじゃないのでとっても楽しかったのですが、それにしてもやっぱり、何故おじさんが卵を産むのかとか、何の卵を産むのか法則性があるのか無いのかとか、根っこのところについてまったくこれっぽっちも説明がないところが(笑)教えてもらって卵を産めるようになる少年もどういうことなのか、とかね(笑)最後少年の卵から生まれた小さいおじさんは少年に産卵を教えてくれたあのおじさんと同一人物?というのも不思議だし、じゃああのおじさんはそもそも人じゃなくてそういう存在ってこと?みたいなことを今になってぐるぐる考えるくらい、不条理なコントだった(笑)不条理大好きっ子なので、楽しくてしょうがなかったです。

映像については、ヤフオクに食べかけの弁当を出品してみました、なる馬鹿馬鹿しすぎるものから、犬の心単独ではおなじみの押見さんがどうにかなっていく(としか言いようがない。笑)やつまで、盛りだくさん。今回の「盗る奪る」はやっぱり大好きだったなあ(笑)あからさまに全部盗られて盗られて、最終的にパンツ一丁になってしまった池谷さんが「寒いなあ」「押見ちゃん大丈夫かなあ」とピュアな呟きを残して終わるあたり、本当に素敵です。大好きだったのが「エコー劇場を恵比寿駅に近づける」というもの。劇場が駅から遠いから、お客様のためにも、劇場を少しでも駅に近づけようと、紐をくくりつけて引っ張る犬の心(笑)ばっかじゃないの!*1こういうことを、大袈裟でもなくたいした演出もなく、淡々としれっとやってのけるところが可笑しいんだよー(笑)あと、毎度のことですが、あの風船のブリッジ、謎過ぎて未だにあればっかりは意味が分からない。ほんと何がやりたいのか!

エンドトークでは、今回のチケットが1日で完売したという話を。押見さんが、「信用してませんよ!」「ネット犯罪かと思ってましたから」と、相変わらずの人間不信ぶり(笑)どうやら今の犬の心人気に一番戸惑っているのは押見さんの模様。隣で「びっくりだよねー」みたいな感じでからから笑ってる池谷さんとはあまりにも対照的(笑)犬の心って本当に面白いなあ(笑)散々信用できないと言った挙句「絶対裏切んなよ!」と叫ぶ押見さん・・・うわあ、押見さんだなあ、と笑ってしまったものです。私達信用されてないなー(笑)
以前ライブで池谷さんが、次のガッツは4月くらい、と言ってしまったが、実はまだ未定、とのこと。と押見さんが言っているのに池谷さんは「6月くらいかな?」とか言い出す(笑)さらに、今回の単独がすぐに完売して盛況だったことで、次はもっと大きな会場いけるんじゃん?なんてことも軽く言い出すのでした。隣で戸惑いつつ呆れる押見さんがまた(笑)狭い会場だからこそ、の雰囲気も好きですが、大きな会場での犬の心も見てみたいかもしれない。

全体的に、どうしても前回前々回での衝撃を上回るところまでは行かなかったのですが、それはひとえに、今まで本当に面白いものを見せてもらって、見るこちら側の期待値が上がるところまで上がってしまったからだろうな、と思います。今回だって、そりゃもう面白かったので。ただ、どうしても私は期待して見てしまったので、そういう意味ではなかなかフラットな感覚ではどうこう考えられないのが本当に惜しいと思いました。面白かったんですよ!それだけは本当に。
次はもうちょっと何も考えずに見ることが出来ると思うので、今から次の単独が楽しみです。

他にも色々あったような気がしますが、とりあえず思い出したら追記するということで。

*1:いつものことですが、最大級の賛辞です。