箱雑記ブログ

色々まとめています

M-1グランプリ決戦当日の長い一日。【決勝のこと】

決勝前に無駄に緊張する私。
今田さんの司会ってやっぱり場を和ませてくれる効果があるなあ。

トップバッターの笑い飯がなんとか持ちこたえたか?というネタでどきどきしたり。いやでも、トップバッターやばいんじゃない?って誰もが思っている空気の中であれだけやってのけるのも凄いと思うんだけど。
笑い飯については、トップバッターという緊張感と一緒に見ていたので、あまり覚えていないです(苦笑)ただ、きっちり決めてきた、とは思った気が。

アジアンが大舞台で緊張してたっぽいけど、若干流れがよくない気もした。ネタとばしそうになった瞬間とかもあったような。あんまりネタ見る機会がない人たちだけど、女の子のネタで嫌味がないってやっぱりいいなあ。
南海キャンディーズは、パワー不足なのかな、あれは。同じ4分でもネタの中の濃度が去年と比べてだいぶ違うような。
「サンリオと裁判の準備をしよう」あたりはたまりませんけれども(笑)

チュートリアルのこのネタ、準決勝でも見ましたけど、大好きだ!テレビでアップになる徳井さんの、あのちょっと危ないくらいの細かい表情とか、絶妙のリアクションとか、たまらないよー。文字通り目を輝かせて詰め寄る徳井さんに対して、これまた絶妙な逃げ腰っぷり(完全に引いてはいなくて会話に付き合うけれど、でもやっぱり怖い、みたいな)の福田さんがまた(笑)
「絶対変になるから!」と言った後での「あ、ええなぁ!」がタイミングと演技と両方とも見事で、準決勝でも爆笑ポイントだったけれど今回も爆笑してました(笑)あと海老に対する拒絶ぶりもね!
漫才が上手いという以上に、世界を作るのが上手いなあ。あの異様な世界・・・(笑)

ブラックマヨネーズは、3年前くらい、それこそうめだ花月がなかった頃に、ちょこちょこ見ていた頃の記憶しかなくて、その頃からとても面白かったけれどがつんと来るものはなかったような気がするんですよ。
で、今年のブラマヨはちょっと凄いらしい、みたいな話をちらほらと聞いていて、どんな感じになってるんだろうと思ったら、いやあ、素晴らしくてびっくりしました。
話の転がりぶりがね、急すぎず微妙すぎずのバランスがたまらない。小杉さんのヤケ気味なシフトチェンジに、一見まともな論理で反論する吉田さんの言葉選びも秀逸で、すごく面白かった!いっそ貫禄ですらありました。
これ、正統派漫才っていう声ありましたけど、全然正統派じゃないよね?(笑)私が知ってた頃のブラマヨだったら正統派だったかもしれないけれど。

だから、この後に出なきゃいけない品川庄司は正直不利だなあと思ったんですが、品庄は品庄で、今年彼らが作ってきた漫才を全力でやっていて、10年目の気合とプライドを目の当たりにした気分でちょっと感動しました。
品川さんはもちろん、庄司さんがネタ終わった後に本当にいい顔をしていて、やりきった漫才師の顔って素敵だなあと惚れ惚れしましたよ。

タイムマシーン3号のとき、食事の用意をしてしまっていてちゃんと見られなかったんですけど、若干空気硬かったのかな?
空間の捩れたチュートリアル→重厚感のあるブラマヨ→迫力の品川庄司ときてからだと、軽やかな芸風がちょっと不利に働いたりしたのかも。
でも私はタイムマシーン3号さんのツッコミがかなり好みなんですけど。

麒麟のこのネタ、大好きだなあ。
途中の小競り合いを見て、あーこれアドリブじゃなかったんだ、とようやく判明してすっきりしました(笑)でも川島さんの怒りの演技って、たまに洒落に見えない瞬間があるんですよね、どことなくリアル過ぎて(笑)
静と動の緩急が気持ちいいネタで、見ていてすっきり。お見事です、といいたくなる感じで。
しかし麒麟はこの大舞台に来ても楽しそうにネタやるようになりましたね。

敗者復活コンビの発表時、エントリーナンバーになんとなく聞き覚えがあって、まさかと思ったら本当に千鳥が来てくれて、もうあの瞬間の私は大変でした。
毎年敗者復活のドラマには何気なく泣かされてきたけど、今回はちょっと・・・大変でした(笑)
もう惚れ直した!好きになって数ヶ月(笑)、こんな私でもこんないい思いをさせてくれて嬉しい。
気分を聞かれて「もう一番にやらんでいいんですね」と言ってのけた大悟さんにも惚れ直した(笑)会場に駆けつけた際に「カツ食べたので勝ちます」と白亜紀のダジャレを臆面もなく言い放ったノブさんもある意味惚れ直した(笑)
ただ、本番はやっぱり敗者復活でも感じた後半の失速ぶりが気になってしまったけれど。それに、調子いいときはもうちょっとはじけて楽しそうだよね、千鳥さんて。
もっと言うと、これって千鳥の綺麗な漫才ではあったけれど、千鳥の底力ってもうちょっとかっとんだところにあると個人的には思っているので。もう少し頭おかしい感じでもよかったよ、大悟さんが(笑)
綺麗だけど小さくまとまるよりは、雑でも破天荒な漫才を、私は千鳥に望んでいるようです。
ただそれをやるともっと受け入れられなかったような気がしなくもない・・・(笑)だから、それを見たいと思うのはファンの我侭ということで。だって今年の千鳥のネタチョイスを間違えだと言ってる人は今のところあまり見かけませんから。
いろいろな意味で、M-1の壁を感じた瞬間ではあったけれど、でも本当にいいものを見せてもらいました。これがきっとステップアップになると期待します。なんたって、点数も出て終わって引っ込む直前の大悟さん、悔しそうな顔してたもの。
年末のbaseのライブ(年越せナイト2)、迷ったけど行くことにしておいてよかった・・・(笑)

最終決戦は、麒麟が彼らのパブリックイメージとはちょっと外れたテンションのネタで、意外な面を見た気がしました。ファッションショーのネタってもうちょっと違った感じでしたよね?やっぱり4分に収めようとすると色々試行錯誤が必要になるってことかな。
笑い飯が、ここにきてバースデーの歌のネタを持ってきたことが嬉しかった!あのくだらなさ馬鹿馬鹿しさ狂い方こそ笑い飯の真骨頂だと思った。
しかも、出来は完璧に近いんじゃなかったかな。時間の関係上多少駆け足になってはいたけど、あれだけのボケをつないでつないで、普段の笑い飯とは違った構成を見せ付けて、最終的にありえないほど馬鹿馬鹿しい画面とえげつない歌声で締めくくる、という(笑)最高です笑い飯。こういうことをやってのけちゃうこの人たちって最高です。
でも、ブラックマヨネーズの勢いは止まらず。しかも3番目で見事に貫禄を見せ付けてくれて。
題材以外はネタの構成も、展開も、1本目とほとんど変わらないけど、1本目でもっと見たい気になっているから、どんどんいただけてしまいました。緩急もあるしね、いちいち納得しながら笑っちゃう感じ。勢いも手伝って抜群だったなあ。

最終的には、僅差でブラックマヨネーズの優勝。
納得です。持っていって当然ですよ!もう今年はブラマヨの年だと言われてもそのとおりだと思う。
お見事でした、としか言えません。いやあ、かっこよかった(笑)

しかし、ブラマヨも見事でしたが、笑い飯もまた本当に見事だったので。
守りに入らない笑い飯らしい漫才で素晴らしい出来を披露してくれたので。
あれだけの出来で、それでも優勝できないのだとしたら、いったいこの先あの人たちはどうしたらいいんでしょう。
相手が悪かったとしか言えないんだろうか。あれだけ10割に近い出来をあの場にあのテンションでもってきて、それでも勝てないなんて。この上何をどうすれば優勝できるというのか!
というのが、結果が出て最初に出てきた感想でした。それくらい、個人的にあの笑い飯の2本目の漫才はがつんときたんですよ。
皮肉としか言いようがない。ほぼ完璧に近かったのになあ。あれ以上どうしろというんだ。
だからこそ、ブラマヨ優勝が決まった後の、笑い飯二人のあの表情を見てしまうと、なんともやりきれないです。
ブラックマヨネーズの優勝は素直に心から嬉しい。同じくらい、笑い飯が勝てなかったことが残念です。どちらが上とかではない次元の話だけに、やるせなさもひときわ募りますよ。

そうして全てが終わって我に返った私は、いつのまにこんなに笑い飯が好きになってるんだ?と自分で自分にびっくりしました(笑)
でもね、今まで散々M-1で悲喜交々を演じてきて去年は辛酸も舐めて、ここにきて最後の最後であの馬鹿馬鹿しい漫才を見せられたら・・・ねえ!(笑)

個人的な好みだけで話をすると、一番好きだったのは、チュートリアル笑い飯の2本目。
チュートリアルのバーベキューはしばらく癖になりそうですよ(笑)ネタ中、徳井さんの表情をきっちりと追ってくれたカメラに拍手。凄みが増しましたから(笑)
千鳥はもう、決勝進出できなかったところで心折れずに敗者復活で最高の結果を残してのけたことが嬉しくてなりません。でももっと好きなネタはあったからね(笑)

敗者復活の発表時の、他のセミファイナリストの皆さんの表情にもぐっときつつ。
落ちても存在感を残そうと暴れる安田団長もある意味素敵でしたよ(笑)
ちらっと写ったポイズン吉田さんの硬い表情が忘れられませんが。

個人的に、2002年以来予選もがっつり追っかけて、多分今までで一番ちゃんとM-1を見た年でした。
それだけに、感慨もひとしおです。緊張も歓喜も悔しさも驚きも、きっちり満喫いたしました。
それもこれも、M-1に応援したいと思わせてくれる芸人さんが出場していて、なおかつ真剣に優勝を目指している気合を見せてくれるから。
別にM-1でなくてもいいんです、こういう芸人さんたちの素晴らしい漫才が見られるなら。ただ、今現時点で芸人さんたちがここまでの苦痛や犠牲を払ってでも勝ち得たいと思わせる大会が、他でもないM-1という大会である、ということだと思います。
M-1が好きなのではなく、そこに捧げる芸人さんの心意気が好きなのですね、きっと。

とにもかくにも、ブラックマヨネーズおめでとうございます!
来年は関東でもブラマヨ漫才がたくさん見られる機会がありそうで嬉しい。


・・・と、ここまで書いてあまりの長文にちょっと自分が嫌になりました(苦笑)
万が一読んでしまった方がいらっしゃいましたら、申し訳ないです。