箱雑記ブログ

色々まとめています

色々。

神保町花月の感想をいくつかアップしてます。あと、これの下に映画だの本だの。


本日のAGEAGEを見ていたところ、ノンスモーキンが先日の単独で見た大好きなネタをやっていて、やっぱりこれ面白いわーと思って見てたのですが、このネタのこと単独の感想に書き忘れてる!と今更気付きました。大好きなネタなのになぜ忘れたのか。自分が信じ難い。


ノンスモーキンの単独で思い出した。先月末に「GIANT KILLING」の4巻が出たので、確かノンスモーキンの単独の帰りに閉店間際の本屋さんに寄って買って帰ったのですが、もう何回読み直していることやら(笑)こんなに「次!次の巻早く!」と思わされるマンガも珍しい。1冊にぎっしり詰まっているにもかかわらず、もっと欲しい!と思わされるのです。面白いなあ。面白い。私はちょっとだけサッカーチームのサポーターみたいなことをしていた時期があったので、余計に身につまされたりあるある!と唸ったり、或いは試合を見ていてのサポーターの歓喜に笑っちゃうくらいリアルにその震えるような瞬間を想像したりしてるんですけど、サッカーが身近でない人はどうなのかな。面白いと思うんですけど、どうなんでしょう。サッカーそのものが市民権を得ている今日この頃だから、関係ないのかも。でもサポーターがみんなバスを囲んじゃう訳じゃないから!(笑)
こんなに続きが読みたくなるマンガもないですが、読んでてこんなにJリーグを見にスタジアムに行きたくなるマンガもないです。今がオフシーズンなので余計にうずうずしてしまう。思わず今年のJ1の日程を調べて手帳に書き込んでしまった。昔のようにゴール裏で声をあげて応援することは、多分もうないと思うのですが、そうして自分の時間をつぎ込んで負け続けてるときも辛抱強く応援しているときこそ、歓喜の瞬間のカタルシスは凄まじいんですよね。
今年も暖かくなったらサッカーを見に行こう。

GIANT KILLING 4 (4) (モーニングKC) (モーニング KC)

GIANT KILLING 4 (4) (モーニングKC) (モーニング KC)

「サウスバウンド」(奥田英朗)

元過激派の両親を持つ小学生の少年と、その家族のお話。
私の年代にとっては団塊の世代や闘争などの話はリアリティのあるものではなく、本当にファンタジーと同じような感覚で聞く話ではありますが、そういう話を実体験として語れる世代が親である、所謂「団塊Jr.」世代の私にとっては、主人公の少年の感覚が手に取るように分かる気がしました。それもどうだろう(笑)私の場合、親が親なので、いろいろと思うところがあったりもしますが、その辺はあえて割愛(笑)
とはいえ、お話そのものは団塊世代がどうのとか闘争の本意がどうのとかは、あくまでストーリーの大事な要素のひとつで、中身は読みやすいエンタテイメントでした。とても楽しく読みました。
沖縄に行きたくてたまらなくなったのですが、どうしてくれようか(笑)

サウスバウンド 上 (角川文庫 お 56-1)

サウスバウンド 上 (角川文庫 お 56-1)

というわけで、昨年末からえらく長いこと活字から遠ざかってましたが、やっと字を追う気力が沸いてきました。次は何を読もうか、と思って、京極夏彦トリビュートに手を出してみたのですが、途中で挫折してしまったため、「魍魎の匣」を読み返すことにしました。久々。そういえば「邪魅の雫」をまだ読めてない私。
トリビュートって、見る側はその人がその人の味で誰かの作品をアレンジする、ってことを期待していると思うのですが、どうなんでしょう。

まとめて。

レンタルしたものばかりですが。

ゆれる [DVD]

ゆれる [DVD]

鉄コン筋クリート (通常版) [DVD]

鉄コン筋クリート (通常版) [DVD]

蛇の道 [DVD]

蛇の道 [DVD]

「ゆれる」がちょっと衝撃的なくらい私の中で揺さぶられるものがありました。そういえばこの映画、公開中に3回か4回くらい映画館に行っては立ち見ですとか夜の回まで満席ですとか言われて見れなかったのを思い出しました。
多分私自身が姉を持つ身で、兄弟姉妹の間のコンプレックスというものが凄まじく身近にあるからこそ、いろいろと刺さる部分が多かったようにも思う。1度だけ見て、いろんな意味で難しい映画だな、と思って改めて見直したい気分だったたのですが、レンタル中にもう一度見る気力が沸かず保留しました。
2時間くらいの映画で、この兄弟の何十年という人生で積み重ねられた感情とか、やり取りとか、積み重なった鬱屈とか、そういうものがごっそり伝わってきたような気分になりました。ちょっとすごい。
うろ覚えですが、作中の弟の「お前だけは俺を信じてくれるだろうって言えよ」という台詞が、個人的には雷落ちるくらいの衝撃でした。打ちのめされた気分。弟が、自分が想像することもなかった兄の姿に対して、生まれてからここに至るまで兄に対してそういう思いでいたというのと、それがここに来て無様なほどに裏切られたというのとが、一瞬で痛いくらい分かる台詞で、顔面ひっぱたかれたような気になりました。ということは私は弟に感情移入して見てたということかな。そうかも。
そういえば姉が、この映画は男の人は兄に感情移入することが多いらしいが、自分は弟の方だという話をしてまして、女の人は結構弟側に気持ちが入るのではないのか、と言っていて、なるほどな、と。ただ私の場合は単に私が妹だから、かもしれないですが。


鉄コン筋クリート」は、原作が大好きなマンガなのですが、最近のマンガや小説の映画化がどれも自分的にうーんと思ってしまうことが多かったところ、これはいいな!と素直に楽しめたのが嬉しかった。原作の絵の愛すべき崩れ方とかまで忠実に見えて、中身も損なわれてなかったような気がします。
原作読み直したくなってしまったのですが、多分実家なんですよね。今度帰ったときに探してみようか。


蛇の道」は、黒沢清監督で哀川翔主演のVシネ、というカテゴリでいいのかな。TSUTAYAでビデオ版を見つけて久々にビデオデッキを起動しました。
脚本は黒沢監督ではないのですが、Vシネにしても重いというかグロいんじゃないの、という内容で、内容だけでもそんななのにそこに黒沢監督の演出が入ってくるもんだから、もう正しく「見ながら食事が出来ない」おぞましさに仕上がってました。別にあからさまに血みどろだったりするわけじゃないのですが、どうにも異常すぎて、日常的な行動と一緒に見ることが出来ないというか。あとは、怖いのは好きなのですが、「監禁」というキーワードそのものが本当に受け付けないのです。キツかった。
ただ、端々にザッツ黒沢清的カメラワークや演出があって、そういうところは釘付けです。黒沢さんの映画は怖いというより、おぞましいとか、禍々しいとか、澱んでるとか、そういう感じがするのだけれど、以前テレビで監督本人が「映画はおぞましいものだと思っている」みたいなことを言っていた記憶がありまして(うろ覚えですが)、まさにそういう感じだな、と。とにかく見ていて不安でしょうがないんです。最後の最後まで、すとんと居心地よくおさまらない。それが好きだったりします。
この作品にも今よりちょっと若い頃の香川照之が出ていたのですが、ちょっと凄まじかったです。最後の最後、人が本当に狂う様を目の当たりにしてしまった、と思いました。本当にこの人、こういうの上手すぎます。
続編があったので、これも近いうちに借りてこよう。