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神保町花月『湘南すずらん大学物語♯2 本当にあった怖い部室』

今月も行ってきました神保町花月。湘南すずらん大学物語は、前回は行きそびれてしまったのですが、前回を見に行った友達が好感触だったようなのと、ゲストがゲストだったので、これは行っておこうかな、ということで足を運びました。



とりあえず、神保町花月の公式サイトや楽屋裏ブログで前回までのあらすじを予習して臨んだのですが、まったく戸惑うことなくお話を見ることが出来ました。やっぱりストーリーがシンプルで分かりやすくて、キャラクターの住み分けもくっきりはっきりしているから、とっつきやすいのかもしれないです。
お話は学園ものの王道を行く友情と対立メインで、そこにセレブだとか貧乏人だとか、先輩だとかOBだとかがちょっとずつ絡んでいく形。王道だけに入り込みやすくて、見ているこちらも変に気負わずに見られたのが嬉しかったです。ヘタレ4人組の卑屈さと結束力、セレブ4人組の嫌味さと爽やかさ、対比も徹底していたから余計かも。


ヘタレ4人組があまり褒められない行動に出てしまったとき、メインの4人組だからってこれが正当化されたら嫌だな、と思って見ていたのですが、それをお話の中でばしっと叱り飛ばしてくれる人がいてくれて、ほっとしました。当たり前のことだとは思うのですが、そういうところがしっかりしてくれていると、もやもやが残らすさっぱり見ることが出来るので。
ヘタレで貧しい4人には彼らなりの、セレブな彼らには彼らなりの、足りない部分がちゃんとあってそれを指摘してくれる展開が気持ちよかったので、私はこのお話嫌いじゃないなあ、と思ったのでした。


とにかくやたらと目が行ってしまったのは、金田さんと長田さん。金田さんは舞台上のきらきらした存在感にびっくりしました。普段コントをやっている金田さんには感じたことのない華を感じて(普段も出てるのに私が気付かなかっただけかもしれませんが!)、いちいち目を奪われてしまいました。髪型や衣装もあったのかもしれませんが、それにしてもすごく品のあるかっこよさで、セレブのリーダーっていう説得力が抜群で。嫌味な表情なんかもやたらと映えるから釘付けになってみたりして。カーテンコール時には後ろに控えていたせいか、芝居中の華がほとんど見えなかった気がしたので、これまた凄いな、と感心してしまいました。
長田さんは、「THE MOMO-TARO」の時から存在感のある人だなーとは思ってましたが、今回改めてしっかり演じている姿を見て、大雑把な言い方になってしまいますが「ものすごくちゃんと演じてる」と思いました。小さなところも、細かい感情描写みたいなものも、大袈裟でなくちゃんとしっかり見せてくれる感じが凄く好きでした。キャラを作りこんでるというか、深く掘り下げてるというか。勝手な印象ではあるのですが、そのおかげで長田さんの小さな表情の変化とかにぐいぐい引っ張られて、彼が今後どんな風になるのかが気になってしまったので、来月のチケットを購入してしまったくらいです。長田さんにチケットを買わされたと言っても過言ではない(笑)美味しい役だなあ。


ヘタレ4人組の皆さんもすごく個性的で良かったなあ。横山さんの覇気溢れるキャラは血気盛んなリーダーにぴったりだった。川島さんにも驚かされました。実はすごく出来る人だったりしますか。一番キャラに入ってる印象でした。普段の川島さんがどんな方なのか良く知らないだけに、余計にいいなあと。
大好物の二人はやっぱり上手い。ビジュアルの丸さとキャラクターの良い女ぶりのギャップはどうしても面白いです。そして大貫さんは抜群に可愛らしくて、やっぱり隙無く演じてくれるんだなあと改めて思いました。


2丁拳銃のお二人はさすがの貫禄。友人が言っていたのですが、修士さんはメリハリをきかすのが本当に上手い、と。確かに確かに、一番大事なシーンでの修士さんの台詞の数々は言い聞かせるような静かさと怒鳴りつける迫力の緩急が抜群だったと記憶しています。
小堀さんは、私は2丁拳銃のコントが好きなのもありまして、小堀さんのちょっととぼけたような、力の抜けたお芝居がとても好きなので、今回はそれを堪能できて嬉しかったです。最後のシーンの、長田さんに淡々と語りかけるところは良かったなあ。すごく自然で、説教臭くならないあたりが小堀さんらしくて、そういうところがいいな、と。


忘れてました、ゲスト犬の心。池谷さんの立ち振る舞いを見る限り、芝居というよりコントモードだったのかしら、と思いました。何しろ押見さんチェックのシャツをジーンズにin!ですから(笑)
他の方がゲストのときを見ていないので、どのくらい自由度があったのかな、と思ったのですが、少なくとも池谷さんは終始自由だった印象です。段差に異様な執着を見せてみたり、豪快に滑り続けてみたり(笑)最終的にそんな池谷さんをなだめながら袖にはけていく押見さんでしたが、押見さんは押見さんで、台詞をがっつり噛んでみせたりして。普通にけらけら笑ってしまったのですが、そこで流れをぶった切らないあたりが貫禄と呼べなくもない、ということにしておこう(笑)
お二人とも、セレブ大学のOBというにはどこか泥臭さが見えるあたりが、らしいなあ、なんて思って見てました。他の方のゲストぶりとどのくらい違ったのかな。気になるところです。
そういえば押見さんは、カーテンコールで「昨日の方が反応が良かったので僕は昨日のお客さんの方が好きです」みたいな余計なことを言ってて、これまたらしいというか何というか・・・(笑)


そんな感じで、思いの他楽しんできてしまった、というところです。次回の最終章?がちょっと待ち遠しい。