箱雑記ブログ

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サンボマスターのライブに行ってきた!

一度足を運びたいと思っていた、サンボマスターのライブに行ってきました。
誘ってくれたお友達に感謝!
野音だったのですが、私は野音でやたらと雨に遭遇する人間で、今回も見事に雨。それでもライブ始まってから止んでくれたのですが、PE'Zや東京ダイナマイトで晴れの勝率が上がっていたのに結局また負け越しです。

思っていた通りの空気のライブだった。話に聞いていたとおりの、圧倒的な存在感の山口先生。
初めて見たお客さんに「驚かせてしまってすみません」と言うように、よくあるライブパフォーマンスからはだいぶ遠いスタンスのライブでした。「ちゃんとうたってないじゃーん」と言われるそうですが(笑)本当に歌詞どおりには歌わないんだなあ。歌わないというか、歌えないというか。
でもそれは「ちゃんと歌ってない」という感じではないところが凄い。もう2時間全編、手加減なし100%の力でもって、「あんた達のために歌う」と叫び尽くしていた。100%全力で2時間、他人である3千人のために声を限りに歌う、なんて、そんなマンガみたいな世界が、サンボマスターのライブでは驚くほどにリアル。
理不尽さを怒り弱い者を守らないあらゆる存在に怒り、それが許される世界を怒り許してしまう自分にも怒り、それでも「あんた達のために」歌って叫んで、そこに作られた美しい空間を「あんた達が作ったんだ」と言う。この人たちの歌うこと伝えることはあまりにも真っ直ぐこちら側に届いてくる。
人によっては鼻白むようなことでも、甘ったれた言葉でも、この人たちの歌を通せばそれはもう上辺や言葉だけのことじゃない、本当に心からの言葉なのだと理屈でなく分かるから、聴いている人はものすごく救われる気持ちになるんじゃないかな。日常において満たされていないと感じている人ほど、あの場で感じるものは多いかもしれない。
サンボマスターの歌は、弱くて小さくてそれでも必死にもがいて生きる人たちの、正しい味方なのだと思いながら見ていた2時間。ライブ中、ゆずのライブで体感する、綺麗事が切実な意味を持つ得がたい世界を、なぜかちょこちょこ思い出した。ライブパフォーマンスも何もかも違うのに、酸いも甘いも全部分かってその上で一周回ってやっぱり綺麗事でもこれだ大事なことなんだと言われるような、そんなリアルさが共通してるような気がしました。
そりゃあ、嫌いなはずはないよなあ。すごくすごく良かったです。
PE'Zのような頭を空っぽにしてひたすら楽しむライブとは違って、理屈っぽい私は山口先生の叫びを聞きながら2時間延々頭の中でぐるぐるといろんなことを考えていたので、ライブ後は頭が消耗してました(笑)こんなライブはなかなかない。
何度も何度も見に行くよりは、1回のライブの濃密さをとことん味わって噛み締めたい、そんなライブ。
次のツアーが決まったら、また一度だけでいいから、100%全力の2時間を、客席で全力で見てみたいなあ。

そういえば、サンボマスターのライブはよくキワモノ扱いされるそうで(笑)確かにそうかもしれないのだけれど、そんなライブをやってる人たちが作る音が、びっくりするほど豊かでメロディアスなのが凄い。
だから私みたいな華やかなメロディ好きが引っかかるんですね。
お給料が入ったらアルバムを買おう。