箱雑記ブログ

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笑魂伝承

島田洋七師匠の定期ライブ、笑魂伝承に行ってきました。
このライブ、過去何度も行きたいと思って、でも予定が合わずに行けなくて・・・を繰り返していたのですが、千鳥ゲストという今回ようやく行くことが出来ました。

前半は師匠の時事トーク
後半はゲストを交えてのトークという構成。
「がばいばあちゃん」の本はいつも本屋で買おう買おうと思って未だに買っていない本ですが、師匠の話を聞いてたらやっぱり買うべきだなーと思いました。面白すぎる。

洋七師匠ご本人のことはよく知りませんが、びっくりするほどポジティブ思考の人なのだなあと思いました。
失敗したらその瞬間から次のことを考える人で、嫌われる人にはいい顔してもしなくても嫌われるのだからだったら自分らしくやっていた方がいいと言う人。ありのままを好きだと言ってくれる人も絶対にいるから、と。
貧乏は楽しいと笑い、人生も谷底を知るべきだといい、その理由が「谷底にはきれいな川があるだろう」と。
絶対、想像もつかないどん底や苦痛苦悩を乗り越えてきている人なのに、それを訴えたりしないんですね。苦境を語るのではなく、苦境の乗り越え方を語るのでもなく、苦境は楽しい、なぜならこうだから、という話の数々。超絶に前向きな逆転の発想です。聞いてたら、そうだなあそうだよなあと考えることしきり。
私も相当ポジティブ人間で、喉元過ぎたら暑さどころか喉元を通り過ぎたことすら忘れるようなタイプですが、師匠はそれどころじゃなくて、もう完全に徹底してます。
その上で、こつこつ努力をする大切さも知っているという・・・ううん、なんだろう、この凄み。芸人としての凄み。
実は師匠と呼ばれるベテランの方々の漫才の中で、B&Bの漫才が一番好きなのです。よどみない純粋なしゃべくり漫才。老若男女を問わない幅広いネタの上で、とんでもないハイスピードで笑える嘘ばかりがどかんどかんと放たれるあの漫才が大好きなのですが、B&Bはネタあわせもなーんもしないんですって!びっくり。洋八師匠の「なんでやねん!」は、だから純粋に驚きの「なんでやねん!」なのだそう(笑)
いろんな話を山のように聞いて、ひょっとしたら師匠は実はものすごい天才肌なのだろうか、と思ったのでした。
本当に面白かったなあ。ゲストに限らず、また行きたい。「若手が自分たちの漫才への思いを受け継いでくれているのを見るとたまらん気持ちになる」「コメディアンが大好きや」と語る師匠の話を、いつかまた絶対聞きに行きますよ。

師匠の本は2度の自費出版を経て現在ベストセラー。紀伊国屋本店でダ・ヴィンチ・コードと一緒に平積みされているそうです。すごい。
「人間は人生で一本だけ自分の人生という名の面白い小説が書ける」と言いますけど、話を聞きながらこれを思い出しました。まさしく一本の面白い人生の小説。

ゲストの千鳥とのトークでは、師匠と大悟さんの貧乏生活トークがすごいことになってました。
野球と貧乏で盛り上がる師匠と大悟さんががっちり握手する様もよかったなあ。
私は千鳥のファンになって日が浅いので、知らないエピソードもたくさんあって、もう笑った笑った。役所の職員がスーツでジェットスキーに乗って島に帰っていくって、なんだその話!(笑)
大悟さんのお父様の話は、本当にすべり知らずです。ほのぼのと大笑いできるエピソード満載。野菜や魚がぼろぼろの車に物々交換されたという話がありましたが、真ん中を聞かせてほしい!何がどうなってそうなったんだ。リアルわらしべ長者
ノブさんは、師匠に「今風」と言われて、お客さんに大笑いされてました(笑)無理もない(笑)
コンビ組んだ際の真相もおかしい。ノブさんを騙して相方に引き込む大悟さん。それを聞いて「これだからおもろいんや」と喜ぶ師匠。芸人さんて本当にこういうところあるよね(笑)
ネタの話もありましたが、師匠からM-1で勝てるネタの話などもあって、真剣に興味深かったです。コントに入らないタイプのネタで、ハイスピードで笑いの数が多い漫才が、M-1では強いというような内容だったかな。確かに確かに、去年のブラックマヨネーズも一昨年のアンタッチャブルも、そうでした。
早いときはネタ1本が2時間で出来るという千鳥の、今年のM-1にも注目です。

そうそう、次の笑魂伝承のゲストがタカアンドトシさんだそうですよ。
洋七師匠をして、「あれは勿体無かったなー」「10年目で初めて決勝に出て、次の年出てたら優勝してたで」「1年くらいごまかしたったらええのに」と言わしめてました。
プロの目から見ても、タカトシさんてそういう風に見えてたんだなあ・・・素晴らしい。
というわけで、次回行けたら行きたいと思っています。