箱雑記ブログ

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POISON吉田が5人と漫才

気づけばかなり回を重ねているPOISON吉田が5人と漫才が、毎回漏れなく抜群に面白いことがまずもって凄いことだけれど、今回もやっぱり素晴らしく面白かったので、このライブつくづくとんでもないなとなりました。
このとんでもなさって結局のところ、作り手のとんでもなさと演じ手のとんでもなさが揃って初めて日の目を見るとんでもなさだと思うので、あれこれ語ろうと思ったところで最終的には出てた人達全員超絶凄いというシンプルな話に行き着くだけなのですが、そのシンプルな話をちゃんと文字にして残しておきたい気持ちになったのでした。
なので、以下はライブの感想というかなんというか、よく分からないものです。


5人と漫才を見るたびに馬鹿の一つ覚えのように言っていることを今回も懲りなく言いますが、相方となる5人の皆様の凄味をこんなにもかみ締めることができるのだからこのライブはすごい。それも、ここに至るまでに知ったつもりでいた魅力だけじゃなくて、あまり目にすることの無かった新たな魅力に触れられるということがすごいです。勿論それぞれの相方さんの一番の魅力はそれぞれのコンビの時に発揮されているはずですが、こんなことも出来る、こんな感じになる、というひとつひとつが本当に新鮮に楽しくて、見終わったあとでその人たちのことをより好きになるし、彼らが最も輝くであろうコンビの時のネタを見たくなってしまうという、どこまでも幸せすぎる好循環。
このライブの何が好きってそこだな、と今更ながら思い至ったのでした。ライブのコンセプトそのものが多幸感に溢れてる。5人の相方さんとなる芸人さんを呼んで、それぞれが生きる漫才が作られて、それをそれぞれの芸人さんのことが大好きなお客さんの前でやって、その漫才がそれはもう面白くて、少なくとも見ている分には芸人さんたちも皆さん楽しそうで、だからお客さんもとにかく楽しくて…という好循環がずっと続いていくんですよね。
多分それってこのライブの一番根っこの部分に、主催である吉田さんの漫才と漫才師への敬意が、それもとんでもなく大きなリスペクトがあるからで、その一点こそがこのライブのあの多幸感を実現してのけてる、ように思います。そもそもあれだけのネタ、吉田さんからしてみたら新ネタ5本、しかも出てもらう芸人さんにやってもらうためだけの新ネタ5本を、あれだけの面白さで生み出せるという点でまず凄いんだけど、吉田さんがそれをやってのけようとするその出発点はおそらく漫才愛・漫才師愛なのかなと。漫才そのものにも、出てくる漫才師の相方さんたちにも、そもそも最初から物凄い愛があることが前提で始まるライブだから、それを受け取る相方さん達から出てくる色んな話もやっぱり極上の漫才愛に溢れてるし、それを見ているお客さんはそういう敬意の連鎖を受けてひたすら幸せな気持ちになる。その上で出てくる漫才は全部当たり前みたいに面白い。その上で、というか、そうだからこそ、かもしれないけれど、とにかくそんな圧倒的に幸せな好循環に恵まれたライブはそりゃあ幸せな場になるに決まってます。そういう好循環の結果として、それぞれの相方さん達の魅力を山ほど受け取って、相方さん達ことが大好きになって、それぞれのコンビとポイズンの漫才が見たくなるんですよね。今回も見てて最高に幸せでした。

きっちりどっしりとした佇まいでシンプルなのに真芯を突くツッコミに惚れ惚れしてしまう奥田さん、いつもの相方とはまったくタイプの違うツッコミ相手にどこまでもふてぶてしく軽やかに笑いをかっさらっていく様が見てて嬉しくなる文田さん、唯一無二のゆるぎない存在感で発せられる全てが面白くてたまらないファラオさん、初手から完全に客席の心を掴んでそのままずっとらしさ爆発だったノブさん、テレビの人の華と全てを余裕でことごとく打ち返す凄味と落涙もののサービス精神でずっと最高に輝いてた井戸田さん、本当にいくらでも魅力を語る言葉が出てくる出てくる。井戸田さん凄かったな、漫才の中身は一番もとのコンビぽくない、なんだったら最近のポイズンが色濃い漫才が、井戸田さんがそこに入り込んであの声で「吉田くーん!」て叫ぶだけで、もうそれがスピードワゴンの色を持った面白い漫才になってくんだから、どれだけ凄いのかと。
この人たちが相方だからこそあれだけ面白い漫才になったのは間違いないと思った上で、そういう魅力を引き出す抜群に面白い漫才をそれぞれに対して5本作り出せる吉田さんがやっぱり本当に凄い。5本の漫才全部色が違うしそれぞれのもとのコンビらしさがある、それを一人で作ってのけているという凄味って、素人には測りかねるところがあるんだけれど、単純に考えてまったくタイプの違う面白い漫才が5本出てきたよ、しかもそれこの場でしか見られないよ、と事実を並べるだけで、いやいやちょっとこれとんでもないですよね?と思うのは贔屓目なのかどうか。
吉田さんの作り手としての凄味を特に感じるのが、それぞれの漫才がそれぞれのコンビらしさを発揮しているのに、それをフォーマットとか決め台詞的なところに頼らないで成立させているところ。ノブさんとの漫才での蒸し穴子のくだりみたいなサービスの部分は別として。今回でいうと文田さんとの漫才が一番それを感じたのだけれど、何故なら囲碁将棋ほどスタイルを固定しない漫才師はなかなかいないと思っているから。勿論広く知られているネタはあるから、そういうネタの形式にのっとってしまえばある意味での囲碁将棋らしさとして伝わるはずだけれど、今回の吉田さんと文田さんの漫才はそういうことじゃなくて、ボケのひねり出し方とか、それを展開させようとする理屈っぽさとか、そういういわゆる持ち味的なところでらしさが生まれてたことが何より凄い。囲碁将棋もずっと好きで見ている身として、囲碁将棋じゃない人があの味を成立させる漫才が書けるということが衝撃的すぎました。当然その漫才をやっているのが文田さんとだからこそ味がしっかり出て面白い漫才になっているわけで、要するに文田さんも凄い。ほら結局みんな超絶凄い、で終わってしまう。
あとは、もうこれは超個人的な気持ちとして、千鳥とポイズンの同期の関係が好きすぎてノブさんと吉田さんの漫才にひとつドラマをのっけて見てしまった気分なのと、囲碁将棋が好きすぎて囲碁将棋のポイズンリスペクト発言を以前聞いて以来忘れられないが故に吉田さんと文田さんの漫才にもまた別のドラマを見てしまった気分になったりしたので、本当に色々と忘れがたい感慨をもらいました。感謝しかない。

漫才の具体的な感想とかまったくないから覚書にさえならない記事ですが、なんだろう、要するにこのライブで受け取った衝撃だとか感激だとかの諸々と、それのおかげで出てきた自分の熱量みたいなものをひっくるめて残しておきたかった、というだけの長文でした。
次回もあってくれると思いたいです。何しろいいライブ過ぎる。あとここまできたらやっぱり大悟さんとの漫才見たいもんね!
本当にどの人との漫才が見たいかっていう話で延々盛り上がっていられます。このライブの前後で「5人と漫才で誰が見たいか」トークがどれほど白熱するか。私の周りみんな、吉田さんと誰の漫才が見たいか、誰だったらどんな漫才が見られるか、誰との漫才がより刺激的か、いつまでも話し続けてますし、こんなことが色んなところで行われているはずなので、この楽しみがこの先も出来る限り遠い未来まで続いてほしいです。